原発事故収束対応 冷温停止状態を達成する見込み

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放射性物質拡散を抑制する取り組みで、崩壊した原子炉建屋をカバーする(1号機)
放射性物質拡散を抑制する取り組みで、崩壊した原子炉建屋をカバーする(1号機) 全 7 枚 拡大写真

細野原発事故担当相と東京電力相澤善吾副社長が17日、進捗状況について会見した。福島第一原発の事故収束対応は、年内の冷温停止状態を目標(ステップ2)に進められている。

細野氏は「原子炉内の温度は100度以下で安定している」と、述べた。政府が定める冷温停止状態とは圧力容器底部の温度が100度以下になっていること、格納容器内の放射性物質の放出が管理され、敷地境界で1mSv/年以下を目標に、放出が大幅に抑制されていることが条件になるが、この目標が達成される見込みだ。

16日時点で、圧力容器底部温度は、1号機37度、2号機と3号機は各69度だった。また、格納容器内温度は1号機39度、2号機70度、3号機59度だった。使用済み核燃料プール内の温度は1号機20度、2号機と3号機は21度、4号機は29度。

ダスト濃度から算出した格納容器からのセシウムの放出量は、11月現在で1号機と2号機は各約0.1億Bq/h、3号機約0.4億Bq/hだった。11月1日から10日の放出量の最大値は1~3号機の合計で0.6億Bq/hと推定。事故時と比較すると1300万分の1に減少した。敷地境界の年間被曝線量に換算すると0.1mSv/年となり、放出が大幅に抑制されているという。

また、損傷した核燃料の状態について断定できないとしながらも、「損傷した燃料が格納容器内に漏洩している場合においても、それに伴う格納容器からの放射性物質の放出は抑えられている状態」(相澤氏)と、判断した。

建屋に溜まる滞留水などの処理は累計16万トンを超え、豪雨や処理施設の長期停止にも耐えられるレベルに下がった。

《中島みなみ》

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