トヨタ自動車は、2006年11月に業務・資本提携したいすゞ自動車への出資を現状のまま、継続する方針だ。
同社首脳が2日、東京モーターショーの会場で「けんか別れしたわけでもないので、そのままでいいのではないか」と述べた。トヨタといすゞは2006年11月に、ディーゼルエンジンの共同開発などで提携し、その後、トヨタはいすゞに5.9%出資した。
07年8月には1.6リットルのエンジンを、原則、いすゞが主体的に開発・生産することで合意し開発が始まった。しかし、金融危機後の投資見直しにより、08年末には開発を「凍結」することで合意している。トヨタ首脳によると、エンジンの生産をめぐって両社の方針に食い違いが生じたのも凍結の背景という。
トヨタは1日、独BMWから欧州市場向けに1.6リットルと2.0リットルのディーゼルエンジンを14年から調達する契約を締結した。このため、いすゞとのディーゼルプロジェクトが復活する可能性は、ほぼ消えており、資本関係の行方が注目されていた。