前評判はもとより、開票してみたら『リーフ』ぶっちぎりでしたね。すいません、私は1点しか入れていません。
そりゃ確かに、電気自動車の市販車としての役割は大きいと思います。世の中にリリースしなければ、充電システムも進まないでしょう。2011年のこの年、リーフが世の中に出たという事実は、日本カーオブザイヤーの歴史に残さなければいけないというのもわかります。でも、だったら実行委員会特別賞でいいと思ったのでした。
私がリーフに投じなかったのは、物理的に買えない人が多すぎるから。マンション住民やら、家から離れた場所にある駐車場を借りている人とか、まだまだ電気自動車を受け入れられない状況にいる人が多すぎます。航続距離の短さと、家から離れた場所での充電施設の少なさもクルマとしてどうよ? と、疑問が残ります。
女性のように短距離で毎日という人に向いているといいますが、いや~、それって女性の行動&心理を理解していないのでは?
リーフが今年度のイヤーカーになるんだろうなという業界全体の雰囲気はわかっていたけれど、そういう理由もこめて、今後の電気自動車のさらなる飛躍に期待して、1点とさせていいただきました。
私のイヤーカーは、軽自動車の原点をみつめなおした、ダイハツの『ミライース』です。
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/エッセイスト
女性誌や一般誌を中心に活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に精力的に取材中するほか、最近はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。JAF理事。チャイルドシート指導員。国土交通省 安全基準検討会検討員他、委員を兼任。