日産自動車の中国乗用車部門である東風日産が、本社(広東省広州市)内の一角に乗用車『ティアナ』を分解して制作した芸術作品を展示している。
同社がメディアや政府関係者、学者、従業員などを対象にした企業広報イベント「創新之旅」の一環として制作したもので、作品名は「天馬行空」。約3200に部品を分解し、透明のテグス(釣り糸)のようなラインで天井から吊り下げている。
プロジェクトは、オランダや中国、日本など5か国のスタッフで進め、オランダ人のポール・ヴィロード氏がディレクターを務めた。自動車は約3万点に及ぶ部品でつくられるが、3200点レベルの分解度でもいかに多くの部品で構成されているかが一目瞭然だ。
今年は天災でサプライチェーン(部品供給網)の問題が注目されただけに、自動車産業の集積度の高さと、そこに内包される課題を訴えかけているようにも見える。