ITSスポット体験試乗会…オールインワンと縦割り行政

自動車 テクノロジー ITS
ITSスポット体験試乗会の模様。マイクロバスに乗車後、首都高速を走行して実施された
ITSスポット体験試乗会の模様。マイクロバスに乗車後、首都高速を走行して実施された 全 10 枚 拡大写真

13日に国土交通省の主催で行われたITSスポットの体験試乗会。同試乗会では、国土交通省道路局の西尾崇ITS推進室企画専門官との意見交換も実施された。

【画像全10枚】

体験試乗会では、ITSスポットの情報発信源である首都高速・道路交通管制センターを見学、その首都高でのITSスポットを体験し、その後、意見交換会が開かれた。

意見交換会の中で西尾氏は、ITSについて「人と道路と車両とを一体システムとして構築し、交通渋滞や交通事故、環境の悪化などの諸問題を、最先端の情報通信技術を使って解決を図っていくものとして、日本では官民一体で研究開発、普及を促進している」と説明。

また、「官としては国土交通省、警察庁、総務省、経済産業省が一体となって推進し、国土交通省は“ナビゲーションの高度化”、“自動料金収受システム”、“安全運転の支援”、“道路管理の効率化”、”公共交通の支援”の5つを担当している」とも説明した。

ITSスポット約1600か所はすでに整備が完了。敷設箇所は高速道路が中心となっているが、「すでに一部では一般道にも敷設を開始しており、今後は一般道への敷設をさらに拡大することで情報提供エリアの充実に努めていく」という。

ITSスポットの利用には、ETC車載器を高機能化したDSRC車載器が必要となるのだが、一般道へ拡大する理由としてあるのが、利用シーンを広げスマートウェイに向けた様々なサービスをDSRCに一本化し、車両に搭載するシステムをシンプルなものにしたい狙いがある。

ならば、“車載器の今後の販売をETCからDSRCに切り換えてはどうか?”と質問すると、「むしろメディア側でそのことをどんどん盛り上げて欲しい。我々もそれを望んでいる」と回答した。

国土交通省としては、スマートウェイの実現に向けてオールインワンの形を望んでいるのだ。ただ、現状ではITSスポットを受信するためのDSRC車載器は3万円以上と、ETC車載器の3倍もする。仮にDSRCに切り換えて販売すれば車載器の価格がおのずと下がっていくと予想されるが、現在の状況がよいとは見ていないようだ。

国土交通省側も「VICSセンターによる謝礼金という形でDSRC車載器の購入者には2万円が支払われている(12年2月末まで、先着1万5000台が対象)」と話す。これはカーナビとのセットでの購入が条件。DSRC車載器は各サービスの実現のためにカーナビとの併用が求められているからだ。

これについては「DSRC車載器単体での利用も検討していきたい」と説明した。

国土交通省はDSRC車載器の搭載によるシンプルなシステム構成を望んでいるようだが、一方、警察庁は、光ビーコンを使うDSSS(安全運転支援システム)を実用化。すでに東京都と神奈川県の一部でサービスの提供を開始している。

DSSSの普及を進めようとすればDSRC車載器とは別に光ビーコンレシーバーの搭載も必要になり、システムのシンプル化は望めない。これについては「省庁間でそれぞれに考えがある」と、VICSスタート時と同様な縦割り行政がいまだに蔓延していることを暗に認めた。

また、“ITSスポットの情報は必ずしもDSRCに頼らなくてもいいのではないか?”との質問に対しては「スマートフォンの普及状況をみれば、通信によって情報提供する方法も考えられる」と回答。最近の車載器からスマートフォンをコントロールしてナビ機能を利用するシステムについても言及した。

《会田肇》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『カローラスポーツ』次期型はどうなる? 5ドアハッチバックを残す理由
  2. トヨタ『ノア/ヴォクシー』次期型、予想CGだけではわからない…9月のスクープ記事ベスト5
  3. 日産は復活できるか? 『スカイライン』新型がいよいよ登場!…土曜ニュースランキング
  4. ホンダ『CB400スーパーフォア』販売の出足は快調だが、試乗では?…9月のモーターサイクル記事ベスト5
  5. 「カッコ良すぎて夢に出そう」カワサキの新型スーパーチャージャーバイク『Ninja H2 CARBON』にSNSでは期待の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  2. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  3. TSMC第二工場隣接地で半導体クラスター支援プロジェクト、熊本で「NEX.PT」始動…永井運送
  4. タイヤ整備向け記録・管理アプリ「e-整備TIRE」、ナンバープレート撮影で車両データを自動取得…KTCが10月提供開始
  5. 【ホンダ スーパーワン】CMFで“刺激”表現、『N-ONE e:』との同時開発だからこそできた差別化とは
ランキングをもっと見る