【新聞ウォッチ】米名門の栄枯盛衰、GM4年ぶり世界一、コダックは経営破綻

モータースポーツ/エンタメ 出版物
GMローズタウン工場(オハイオ州)。車はシボレー・クルーズ。
GMローズタウン工場(オハイオ州)。車はシボレー・クルーズ。 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年1月20日付

●GM、4年ぶり世界一、11年販売(読売・8面)

●トヨタ急加速「シロ」判定、全米価額アカデミーが報告書(読売・8面)

●12年の国内販売トヨタ上積みへ(読売・8面)

●米コダック破綻、デジタル化遅れ(朝日・1面)

●日本の交渉参加支持、TPPベトナムとブルネイ(毎日・7面)

●ホンダ労組ベア要求見送り(毎日・7面)

●自動車配線談合で課徴金、矢崎総業に96億円、過去最高額(東京・27面)

●自転車危険運転で免停、大阪で死亡事故誘発全国で2例目(東京・27面)

●社説:日本車の巻き返しには自己変革が必要(日経・2面)

●環境配慮企業トヨタが首位、本社調査、15年首位(日経・10面)

ひとくちコメント

米ゼネラル・モーターズ(GM)の発表によると、2011年の世界販売が前年比8%増の903万台となり、4年ぶりに世界首位に返り咲いたという。2位はトヨタ自動車を抜いて、816万台と過去最高となった独フォルクスワーゲン(VW)が浮上した。

GMは、経営危機に直面した2008年には、過去77年間死守してきた世界一の座をトヨタに明け渡した。その後3年間はトヨタが首位をキープしてきたが、昨年は東日本大震災やタイ洪水の影響で供給不足となり、世界販売が減速。11年は790万台(ダイハツ工業、日野自動車含む)にとどまる見込み。一方で、GMは、主戦場の米国や中国で大きく販売を伸ばし、4年ぶりに900万台を超えた。

きょうの各紙をみると、「GM、4年ぶり世界一」(読売)の記事が経済面などで報じられているが、GMよりも大きく取り上げているのが「米コダックの経営破綻」である。イーストマン・コダックといえば、1880年創業で130年以上の歴史を持つ名門企業。写真フィルムの製造販売では、世界で圧倒的なシェアを誇っていたが、デジタルカメラの急速な普及など市場の変化に対応できず、経営危機に陥っていたようだ。

日経は「激変期米名門の明暗」とのタイトルで、GMとコダックをセットで取り上げているのが感慨深い。かつて「会社の寿命は30年」とも言われたことがあったが、成長がいつまでも続くことはなく、いずれは衰えるというのだろう。まるで企業の「栄枯盛衰」のドラマを見ているような象徴的な例である。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. スバルマークの方が似合う? 新型ダイハツ『ムーヴ』のスバル版にSNSも注目!
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
ランキングをもっと見る