【オートモーティブワールド12】ネオジム磁石を手に入れるのは、難しくない?

自動車 ビジネス 企業動向
ジャパンマグネット(オートモーティブワールド12)
ジャパンマグネット(オートモーティブワールド12) 全 4 枚 拡大写真

中国がネオジウムなどのレアアースの輸出を制限していることから、目下日本のモータ技術は脱レアアースに力を注いでいることはご存知の通りである。しかし、考え方を変えれば、ネオジム磁石などレアアースを使った磁石を手に入れるのは難しいことではないらしい。

ジャパンマグネットは、中国製磁石専門の商社で扱い量は何と年間3億個とか。HDDの駆動モーター用のマグネットやスイッチ類に使う超小型のマグネットなど、特殊な形状の磁石も受注して納品している。

オートモーティブワールド12ブースで見せてもらったマグネットの中でもユニークだったのは、電動パワーステアリング用のマグネット。

リング状でNとSの磁極が時計のダイヤルのように放射状につながっているのだ。磁力線を可視化させるマグネットシートを載せると、星形に模様が現れる。多極型とかラジアル異方性マグネットと呼ばれるタイプだそうだ。これはリング状に焼結した後で、着磁させる工程でちょっと変わったことを行なうことにより、こうした特性にできるのだとか。

原料のネオジウムなどは輸出が規制されているが、製品となっている磁石は規制が少ないので、中国の磁石メーカーと協力し、低公害なレアアースの掘削や磁石の技術、品質などの指導を行ない、日本へ高品質の磁石を輸出させているのだ。

レアアースの使用量を抑えることも大事だが、日本の技術で環境破壊を解消させて、強力な磁石を安定供給させることも、日本の電機産業にとっては有効な対応策と言えるのではないだろうか。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【BMW R1300RT 試乗】200km/hクルーズの快適さは、もはや飛行機レベル…佐川健太郎
  2. 名車「964型ポルシェ 911」を最新の姿に甦らせる、シンガーが最新レストア作品披露へ
  3. スイスポ最終モデルの完全進化形! BLITZが手掛けた“走りと快適”の完熟セットアップPR
  4. ハイレベルなサウンドカーが全国から集結!『第12回ヨーロピアンサウンド カーオーディオコンテスト』注目車レビュー Part 1
  5. BYDのプレミアムブランド「DENZA」、グッドウッド2025で英国デビューへ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る