【トヨタ 86 発表】FT86コンセプトとの違い

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トヨタ86
トヨタ86 全 9 枚 拡大写真

2009年の東京モーターショーに出品された『FT86コンセプト』から2年強、いよいよ『86』が4月6日から発売される。コンセプトカーと量産仕様のデザインはどう違うのだろうか。コンセプトはFF的、量産型はFRを主張するという。

デザイン本部トヨタデザイン部グループ長の古川高保さんは、「よく似ているねと言われるのですが、モノトーンで見てもらえると全然違うことがわかってもらえるでしょう。あちこち変えているのですよ」と述べる。

全体のプロポーションは「(FT86コンセプトは)正直FF的なプロポーションだったのですが、86はFRをアピールしたいので、そのようにデザインしなおしています」。

それ以外にも、「フラットなエンジンフードによって、フレアの盛り上がりが見えるようになっています」という。これはサイドビューから(つまり外からの目線)のデザインではなく、ドライバーがシートに座って、フロントフェンダーとリアフェンダーを見えるように意識した結果だ。「最初からそれは考えていました。つまり、人馬一体、人車一体と感じられるよう、運転することを想像しながらデザインしたということなのです」と語る。

そして、古川さんは86への想いをこうも話す。「僕はクルマ好きです。昔、あるクルマ(トヨタ以外のクルマ)に乗っていた時に、坂道でブレーキが抜けたことがあって、サイドブレーキとギアで何とか止まった経験があるんです。でも、壊れてもそのクルマが好きで直して乗りました」と自身の経験を踏まえ、「いまは、壊れたからもう嫌だと手放すことも多いですね。しかし、所有することの喜び、それを大事にしてほしいのです。そして、直してももっと乗り続けたいと思わせるクルマを造りたかったのです」と笑う。

古川さんは86のシンボルマークも手掛けた。(シンボルマークを)数字でデザインするのはトヨタでは初めてということもあり、86のデザインは本当に難しかった。ある時丸を描きながら8と6を入れていっていたら、4輪に見えてきたのです。これは使えると、4輪がドリフトしているような感じで86を描いたのが、今回のエンブレムなのです」とした。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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