【Fニッポン】“卒業シーズン”の今季、王座攻防戦は激闘必至

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神宮・絵画館前に荘厳な発表会を実施したフォーミュラ・ニッポン。
神宮・絵画館前に荘厳な発表会を実施したフォーミュラ・ニッポン。 全 10 枚 拡大写真
全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは3月26日、都内・明治神宮外苑“絵画館前”特設会場にて2012年シーズンの選手権概要発表会を開催。レギュラー参戦選手17名が“最後のFニッポン王座”獲得へ向けての健闘を誓い合いつつ、ファンとも交流を深めた。

従来は、都内ホテルや合同テスト中のサーキットなどでの概要発表会実施が多かったFニッポン。しかし今季は、この日に正式発表された13年のアジアングローバル新シリーズ化を前にした、Fニッポンという名称での最終シーズンだ。明治神宮外苑の聖徳記念絵画館の前に特設会場をつくり、マシン4台とブリヂストンのトランスポーターを展示。ニッポンを代表する風景のひとつである絵画館を背に、荘厳かつ堂々とした出陣式開催となった(一般公開でもあり、熱心なファンもたくさん参集)。

冒頭、レギュラー参戦選手17名と記したが、実は残念ながら前年王者アンドレ・ロッテラーだけは欠席。世界を股にかけて活躍する彼だけに、アウディのルマン関連のテストか何かのためだと思うが、自軍エースが不在とあってか、トムスの舘信秀監督からは日本人選手へのこんな激励も飛び出した。

「アンドレがいないから言うわけではないですが、今年は日本人ドライバーにチャンピオンになってほしいですよね。ここで中嶋一貴選手にプレッシャーをかけるわけでもないんですが(笑)」と舘監督は話し、昨年シリーズ2位の自チーム選手、元F1ドライバーでもある一貴への期待の高さを口にした。

過去3年はロイック・デュバル、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、そしてロッテラーと、強力な外国人ドライバーがタイトルをタライ回し。Fニッポンとしての16シーズンの歴史を見ても、日本人王者は本山哲、高木虎之介、松田次生の3人しかいない。今季は一貴を筆頭とした日本勢が王座を仕留めるか、やはりデュバル、オリベイラ、ロッテラーが強いのか、古巣インパルに復帰した松田が復権するか、あるいは“Mr. Fニッポン”小暮卓史が悲願の初戴冠か? シリーズ終盤にはインディから佐藤琢磨も転戦予定、とにかく激戦化確実な情勢だ。

今季はレースフォーマットを250kmに統一し(最終戦のみ短距離2レース制)、日程も土曜予選、日曜決勝の原則に基づく。タイヤ交換義務づけなどはせずに、燃料搭載量を規制することで必然的なピットインが発生する方向の味付けとなるので、トヨタ対ホンダのエンジン競争はパワーより燃費がキーになるかもしれない? こちらも楽しみな要素だ。

07、08年王者の松田は、選手一同を代表し、「テレビ観戦ももちろんいいんですけど、ぜひサーキットに来て応援してください。予選からコンマ1秒をコーナーひとつひとつで削り取るような走りで、僕たちは戦います」と雄々しく宣言。4月15日決勝の開幕戦鈴鹿から、11月4日決勝の最終戦鈴鹿までのシリーズ全7戦、Fニッポンとしてはラストシーズンの熱闘譜が綴られていく(なおシリーズ外のJAF GP富士スプリントカップは11月16〜18日開催予定)。

《遠藤俊幸》

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