【VW ザ・ビートル 発売】クルマの楽しさを民主化する

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VW ザ・ビートル
VW ザ・ビートル 全 6 枚 拡大写真

フォルクスワーゲングループジャパンから間もなく発売が開始される『ザ・ビートル』は、クルマがもたらす楽しい生活を提供するモデルだという。

同社マーケティング本部プロダクト・マーケティング課の山崎信雄氏は、まずその長い歴史を振り返る。「1938年にデビューし、実際の量産は45~46年に開始されました。日本には1952年にプロトタイプが上陸し、1953年から正規輸入が開始され、25年間でおよそ9万台が販売されたのです。また、ニュービートルは1999年から12年間でカブリオも併せて9万台弱が正規輸入されました」と述べる。

さらに、初代ビートルは、このニュービートルの生産が開始されてからも、メキシコに生産工場を移し、2003年までの間に2150万台以上が生産され、「時代を超えて人々を魅了してきたクルマだといえるでしょう」と話した。

山崎さんはこの初代ビートルを、「実用性、あるいは経済性を求めて開発されたにもかかわらず、長いライフサイクルの中で多くの人々にクルマがある自由な生活をもたらし、いわばカルチャーを作りだしたクルマだ」と位置付け、「現代のクルマに求められる全ての要素を満たしたうえで、改めてクルマがもたらす楽しい生活を提供する、いわばクルマの楽しさを民主化するというのが21世紀のザ・ビートルの役割だと考えています」とした。

その具体的なターゲットユーザーを探るうえで、自動車保有ユーザー1500人ほどに購入時のポイントについて調査を行なった結果、「過半数は機能性、価格を重要視しており、いわゆる単なる移動手段としてクルマを考えているユーザーが多かったのです」とする一方、「デザインや個性を重視、あるいは流行や話題のクルマに乗りたいと考えるユーザーがおよそ3割いました。こうしたクルマが自己表現の手段であると考えるユーザーこそ、ザ・ビートルのターゲットなのです」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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