【VW ザ・ビートル 発売】エモーショナルに見せようとした結果のデザイン

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VW ザ・ビートル
VW ザ・ビートル 全 6 枚 拡大写真

6月1日に発売が開始される『ザ・ビートル』のデザイナーは、初代『ビートル』を保有するほどのビートル好きである。

「ザ・ビートルのデザインを任された時、クリスマスプレゼントをもらった時のようにとても嬉しかった」と相好を崩すのは、VWAGデザイナーのクリスティアン レスマナさん。「もちろん、デザイナーとしては長い歴史のあるモデルを任されて、かなりプレッシャーを感じていたのは事実です。しかし、これまでの歴史があるということは、未来にもつながるということなので、チャンスでもあり、とても魅力的な仕事でした」と話す。

また彼は、ザ・ビートルをデザインをするには、単にいままでのことを繰り返すわけにはいかないともいう。「新しいパッケージが提供され、それを踏まえてデザインを考えるということですので、新しい可能性をもたらせてくれるのです」。つまり、トレッドが広くなったり、より長くなったりすることは、新たなチャンスだと考えたのだ。

そして、ザ・ビートルはローアンドワイドなデザインとなった。これは、「単にスポーティになっただけではなく、よりプレミアムにもなっていると思います」とし、「これまでのビートルをこれからのクルマとして、何がビートルらしいかを考えた末の結論なのです」。

先代の『ニュービートル』と比較して、「フェミニンすぎるので、(ザ・ビートルを)よりマスキュリン(男性的)にしたわけではありません。よりエモーショナルに、より積極的なクルマとして考えた結果が、よりマスキュリンに見えたのだと思います」と述べる。

そして、「ニュービートルは90年代には合ったクルマだと思います。(ニュービートルが)良くなかったから、今回は違うことを考えたというのではなく、いまの時代に合ったよりエモーショナルなものとして仕上げたのがこのザ・ビートルなのです」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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