18日、三菱自動車は米コロラド州で開催の「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に、『i-MiEV エボリューション』で挑戦すると発表。2009年のダカールラリー撤退発表から3年ぶり、三菱がEVでモータースポーツ活動を再開する。
同チャレンジにダカールラリーで2年連続総合優勝した増岡浩選手が、監督兼ドライバーとして参加する。
増岡選手は「EVにおいても、モータースポーツは最前線の走る実験の場として考えています。レースで得られたデータやノウハウは、EVの高出力化や軽量・コンパクト化、課題である航続距離の延長など、今後の市販車開発に役立てていきたい」と参戦の狙いを語った。
今回、パイクスピークに参戦するマシンは、市販車と基本的に同じモーター、バッテリーなどを使い、フロント1基、リヤ2基のモーターで構成する電動4WDシステムを採用したレース専用モデル『i-MiEV エボリューション』と、市販車をベースにした『Mitsubishi i』の2台体制でレース挑む。
ドライバーは、i-MiEV エボリューションが増岡選手、Mitsubishi iがアメリカ人女性ドライバーのベッキー・ゴードン選手。
発表会見で、同社の益子修社長は「パリダカ、WRCと我々は(活動を)やめましたけど、多くの方に“モータースポーツをやらないのか?”と言われ、その都度、“電気自動車でチャンスがあればやってみたい”と、一貫して申し上げてきました」と参戦への経緯を振り返った。
続けて「今回チャンスが訪れましたので挑戦をいたしますが、今後もこのチャレンジは続けていきたい、プレッッシャーを与えるわけではありませんが、増岡選手には連続して優勝して頂きたいと思っています」と、同チャレンジにかける意気込みを述べた。
また、将来的な他のモータースポーツ活動についても「EVでやるチャンスがあればぜひ考えてみたいと思っています」との見通しを示した。