日産自動車と三菱ふそうトラック・バスは29日、両社が小型トラックの相互OEM供給を検討することで基本合意したと発表した。
今回の合意は、2010年4月7日に発表した、ルノー・日産アライアンスとダイムラーAGとの戦略的協力関係に基づくものとなる。
今回の合意内容は、日本市場向けに、日産から三菱ふそうに小型トラック『アトラスF24』(積載量1.5トンクラス)を供給し、三菱ふそうからは日産に小型トラック『キャンター』(積載量2.0トンクラス)を供給するというもの。
今回の合意に関して、日産の志賀俊之最高執行責任者(COO)は「当社は、2016年度までには『世界をリードする商用車メーカーになる』という目標を掲げている。今回三菱ふそうとパートナーシップを組めることをうれしく思う。ダイムラーとの戦略的協力関係からもたらされるシナジーを最大限享受し、互いの強みを生かした商品をユーザーに提供できると確信している」とコメントした。
一方、三菱ふそうのアルバート・キルヒマン社長は「今回の合意は、日産・ルノー、ダイムラーの戦略的協力関係における、シナジーのひとつ。競争が激化するグローバル市場で、当社は顧客ニーズに迅速に対応できる事業体制の構築を行うとともに、商品ラインアップの拡大と、生産規模の拡大を実現する」と述べた。
両社は今後、正式契約を締結し、小型商用車事業の更なる強化を図るとともに、両社の国内事業の強化を目指す。
なお、供給開始年月、供給台数などについては、正式契約までに決定する予定。