トヨタモーターS&M、クール・ジャパン戦略推進事業に採択される

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Backseat Driver(イメージ)
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経済産業省のクール・ジャパン戦略推進事業15案件に、「トヨタモーターセールス&マーケティング」(TMSM)のプランが自動車関連企業で唯一採択された。

TMSMはトヨタの海外活動を支援するために、2010年1月に設立された。「トヨタらしさ」や「商品にこめられた想い」を世界の各地域に伝えることを目的とするマーケティング会社で、その関連企業の持ち株会社でもある。

一方、経済産業省では、海外事業展開に日本のライフスタイルや価値観を取り入れて付加価値を高め、国内産業全体の国際競争力を強化。海外からの収益をこれまで以上に獲得できる新たなビジネスモデルの構築を目指している。

今年度のクール・ジャパン戦略推進事業では9.2億円の予算を付けて、海外展開ノウハウが豊富な大企業と海外進出未満の中小企業の連携で新たな海外市場を獲得するプランを募った。

TMSMは日本が得意とするアニメーション、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)、携帯向けゲームなどのコンテンツを協力会社とともに展開。日本流のコンテンツと車による相乗効果を狙ったプロモーションを提案した。

推進事業の選定にあたった第三者審査委員会の専門家は「コンテンツと車のコラボレーションが目新しい」と、評価した。

12月から1月にかけてタイ・バンコクを中心に、同地の販売店やインターネット上でその成果を披露する。

TMSMは国内において、すでにクリエイターとの連携の実績を作っている。今年6月には映像製作会社の手がけるアニメーションを、豊島区池袋のアムラックス東京のシアターで上映。9月にもその続編を上映予定。また、iPhone用のアプリケーションソフト『Backseat Driver(バックシート・ドライバー』は、同社が自動車市場を刺激するために作ったもので、カンヌ国際クリエイティビティ・フェスティバルで金賞を受賞した。

経産省商務情報政策局クリエイティブ産業課は「海外に展開すれば十分な競争力があるが、単独では難しいクリエイターについて、大企業の海外ネットワークを利用した進出の足がかりとなれば」と、この事業に期待する。

TMSMデジタルマーケティング室は「制作会社とのコラボ企画よりスタートしており、新興国のヤングゼネレーションなど潜在ユーザへのイメージアップにつながれば」とした。

採択された案件は、提案された事業の現地イベントの費用や物品などの輸送費、広告費、人件費などが、経産省の事業委託費として拠出される。

《中島みなみ》

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