BASFのカラートレンド予測…すっきりとした目覚め

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BASFのカラートレンド予測 “NARRATE~ストーリーテリング~”
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BASFコーティングスジャパンでは毎年、2~3年先の世界のカラートレンドを予測しており、今年も7月26日に発表された。

これは、BASFコーティングスが、日本以外の北米、ヨーロッパの3地域にあるデザインセンターそれぞれがトレンド分析したものを持ち寄り、予測するものである。

「今年のテーマは“Wide Awake”。日本語では“すっきりとした目覚め”です」というのは同社カラーデザインセンターアジア・パシフィックチーフカラーデザイナーの松原千春氏。「いまの困難な経済状況や、世界各地で起きている自然災害など、個人レベルではどうしようもない部分もあります。だからこそ、どんなに小さい力でもこれから良い世界を創っていくために立ち上がらなければいけない。もうその道筋は見えてきているところから、すっきりとした目覚めというコンセプトにつながりました」と述べる。

そのキーワードは、「パラダイムシフト(発想の転換)とリアリティ(現実性)です。いままであった常識がそのまま正しくはないかもしれない。また、リアリティは、割と近いところで現実をしっかり生きていこうという、現実的なものの見方が大きなテーマになりました」

そして、“Wide Awake”というテーマのもとに6つのグループが作られた。大きく2つに分かれ、ひとつはグローバル共通のコンセプトで、“INVENT~創造~”、“NARRATE~ストーリーテリング~”、“CULTIVATE~クリエイティブに育む~”である。

“INVENT~創造~”は、「いままである常識が、今後も同じ常識であり続けないかもしれないということです。このコンセプトのカラーは、少し半透明のような“雰囲気”や、シャープというよりはぼーっとしたようなニュアンスを持たせたものなど、波長や光を表現したようなカラーを提案しています」

“NARRATE~ストーリーテリング~”は、「コミュニケーション社会に移行したいま、個人個人の意思をはっきり示していくことが必要になるでしょう。また、商品にまつわるストーリーや開発コンセプト、開発思想も、その商品の価値としてユーザーは購入します。そういったストーリー、表現、主張などがテーマになっています。従って、“INVENT~創造~”より色は華やかなものです」

“CULTIVATE~クリエイティブに育む~”は、「いまの自然や日常を大切にしながら、より長続き、豊かになるように我々が少し手を加えていくと、近未来の我々の生活も、幸せで豊かなものになっていくというテーマです。自然がテーマの背景にあるので、ブラウン系や、特に今年はグリーン系に注目して開発しています」

そして、もうひとつはそれぞれの地域別のカラートレンドである。アジアパシフィックは“SCENT~母国の香り~”。欧州は、“PLY~多層性~”。北米は“COPE~真摯に取り組む” というテーマのもと、各地域独自のカラートレンドが予測された。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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