【新聞ウォッチ】エコカー補助金申請スローダウン“特需”期待外れ

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三菱自動車 新型ミラージュ発表会
三菱自動車 新型ミラージュ発表会 全 4 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年8月2日付

●柔道90キロ級西山「銅」、卓球女子石川、メダル届かず(読売・7面)

●エコカー補助申請伸びず、需要先食い、一部車種に集中、残額501億円(読売・9面)

●タイ製ミラージュに社運、三菱自、国内販売31日から(朝日・9面)

●国内新車販売、軽、7月の最高(朝日・9面)

●「円高の夏」警戒、一昨年、昨年に続き今年も(毎日・4面)

●スズキ工場の暴動、労組トップら10人逮捕(産経・11面)

●設備投資5年ぶり増、国内今年度予測、自動車関連がけん引(産経・12面)

●エコカー補助金後の「谷間」埋める、新車でテコ入れ、三菱、日産が投入(東京・6面)

●トヨタ30万台上積み、今年、生産900万台に迫る、東南アジアで攻勢(日経・1面)

●新興国事業見えぬコスト、インド大停電、日本企業、自家発電で対応(日経・3面)

●7月インド販売、スズキ、6.8増暴動で予想下回る(日経・9面)

●ガリバーでEVを販売、三菱自(日経・10面)

●ホンダ株、6%の急落、下期依存に警戒感(日経・13面)

ひとくちコメント

ロンドン五輪に例えると、競泳で3連覇が期待されていた北島康介選手がメダルを逃してしまったような心境だろう。7月の軽自動車を含む新車販売台数は51万3125台で、前年同月比では37.5%の大幅増となったが前月の6月との比較では1.5%の微増にとどまった。当初はボーナス商戦に加え、エコカー補助金終了が近づき、前月の販売台数を大きく上回る見通しだったが、駆け込み需要は予想より少なく、期待外れとなってしまったようだ。

きょうの読売は「エコカー補助申請伸びず、需要先食い、一部車種に集中、」とのタイトルで、「駆け込み需要が、盛り上がらない」としながら「現状のペースだと補助金終了は9月上旬まで延びそうだ」と報じている。さらに、2010年9月に終了した前回のエコカー補助金で「買い控えていた顧客の大半を取り込んでしまった」(メーカー幹部)との指摘もあるようだ。

日経も「エコカー、静かな補助金商戦」として、「駆け込み需要は予想より少なく、補助金終了後の反動も前回ほど大きくないとの見方が強まっている」と伝えている。補助金の終了は8月下旬にずれ込む見通しだとしている。

現に都内にあるトヨタ系販売店の営業マンの話では「新型車のスペイドの反響もイマイチで、月間のノルマを穴埋めするため、顧客にはau携帯の買い換えをすすめている」と嘆く。

きょうの東京は、三菱自動車と日産自動車が相次いで新型車や、新技術を採用した改良モデルの発売を発表したと取り上げているが、今回もメディアは「7月末には終了」などと、早くから補助金の駆け込み需要を煽ってきた。業界関係はその期待も大きかったようだが、賢い消費者は、案外冷静だったことがうかがえる。

《福田俊之》

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