【パイクスピーク12】増岡の三菱i-MiEV Evolution 修理完了、万全の体制で決勝に挑む

自動車 ニューモデル 新型車
増岡浩選手のi-MiEV Evolution
増岡浩選手のi-MiEV Evolution 全 6 枚 拡大写真

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは、明日12日の決勝レースを前にマシンの最終チェックを行う「セットアップデー」を迎えた。予選を兼ねた練習走行初日にまさかのコースアウトを喫し、フロント部分に大ダメージを受けた増岡浩選手のi-MiEV Evolutionも修理を終え、万全の体制で明日の決勝に挑む。

増岡選手が初日のローワーセクション・セッションで“嵌まった”のは毎年コースアウトが頻発する難所、通称「エンジニアリング・コーナー」。

このアクシデントで自らのマシンのフロント部分を大破してしまった増岡選手は、練習走行の残り2日間はチームメイトのベッキー・ゴードンの「ミツビシi(北米仕様のi-MiEV)」で練習走行を重ね、その間チームはまさに不眠不休の体制でマシンの修復作業にあたった。そして決勝前日の今日、ようやく修理が完了。最終チェックのため、事前テストも行ったPPIR(パイクスピーク・インターナショナル・レースウェイ)で再度のシェイクダウンを行った。

マシンの具体的な破損箇所はトーボードより前のフレームでサスペンションパーツやモーター、バッテリーといった重要パーツが無傷だったのが不幸中の幸いだった。現地コロラドでミツビシチームのサポートをしている工房「クラーク・メタル&スピード」は1ミリ以下の緻密な正確さを要求されるサスペンション取り付け部分を含め、フロント周りのフレームを一から作り直した。

そして日本から緊急空輸されたギアボックスが組み付けられ、スペアパーツとして用意されていた真新しいフロントカウルが装着された。大会初日の状態に戻ったi-MiEV Evolutionに搭乗した増岡選手は、ステアリングやブレーキの利き具合などを1時間近くに渡り念入りにチェック。問題が無いことが確認されたマシンは、明日の決勝に向け、再びトランスポーターに積み込まれた。

増岡選手がエントリーするEVクラスは、昨年は全カテゴリーの中で序盤の走行順だったが、今年は87台のオートバイクラス、5台のエキジビションクラス、15台のヴィンテージクラスに続くレース後半のスタートだ。全面舗装となって初めてとなる今年のレース。増岡選手はEVクラス7台中予選4番手から、標高4300m、雲の上にあるゴールを目指す。

増岡浩選手のコメントは以下の通り。

チームメンバーをはじめ皆様にご心配とご迷惑をお掛けしましたが、お陰様で実質3日半掛け、マシンを修復することができました。今日の最終テストの結果、クラッシュ以前の状態で走れることも確認できました。苦労をかけたチームメンバーには結果をもって恩返ししたいと思います。プロジェクトとしてはパイクスピークでのデータ収集が最大の目的なので、明日の決勝ではまずゴールまで走り切ることを念頭に置いて挑みたいと思います。モーターとバッテリーは量産車のものなので全く心配することなく最後までアクセルを踏んでゆけます。運転に集中出来てゴールをすれば、自ずと結果は付いてくるはず。最後まで諦めることなく走り切ります。

《ケニー中嶋》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  2. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  3. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
  4. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  5. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る