気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年9月19日付
● 反日デモ、中国国際世論を意識「尖閣」日本の非を主張、歴史認識と絡める(読売・3面)
●エコカー補助金21日にも終了(読売・8面)
●日系企業長期化の懸念、一部は操業を再開、政府、損失に支援検討(朝日・3面)
●小型車市場で真っ向勝負、VW、最小型を来月発売、値ごろ感で乗り換え促す(朝日・8面)
●ブラジル向け車価格117万円から、トヨタ、28日発売(朝日・8面)
●日系の車5社拠点休業、半日デモ激化、長期化で業績直撃も(毎日・6面)
●商用車もエコ競う、ドイツで国際展示会(毎日・7面)
●ホンダ、ライン再編、狭山の1本閉鎖、新工場に移管、国内生産100万台維持(日経・1面)
●小型車店250店に倍増、ホンダ、生産100万台維持へ販売改革、都心の店舗は大型化(日経・11面)
●インドネシアに新工場プレス工業、トラック部品一貫生産(日経・11面)
ひとくちコメント
フォルクスワーゲン(VW)がエントリースモールカー『up!(アップ)』を10月1日から欧州に次いで日本市場でも発売すると発表した。
コンパクトクラスでは初めて低速走行時の追突を回避する自動ブレーキシステムを標準装備。新開発の1リットルエンジンと5速自動変速トランスミッションを搭載し23.1km/リットル(JC08モード)という優れた低燃費を達成したという。価格も149万~183万円(税込み)と外国車でありながら200万円以下という求めやすい価格帯が特徴だ。
新車の発表会は渋谷駅前の再開発ビル「ヒカリエ」のイベントホール。8月1日にVWグループ日本法人の新社長に就任した庄司茂社長は「競合ひしめく小型車市場で真っ向勝負を挑む」と述べ、このup!で日本市場での販売台数のアップを狙う意欲を示した。
きょうの各紙にも取り上げられているが、朝日は「小型車市場で真っ向勝負」とそのまま見出しにして、経済面のトップ記事で掲載。日経も「主戦場日本勢と対決」とし、「国内乗用車販売の7割を占める小型・軽自動車市場に切り込む」と報じている。
会場内で自動車評論家との話の中では「このアップを小型車と見るのか、軽自動車と見るのかは意見が分かれる」と疑問視していた。排気量1000ccは税制面でも小型車のジャンルだが、後部座席は2人乗り。つまり定員は軽と同じ4人乗りだからだ。
少子化とはいえ、日本ではまだまだ5人乗りにこだわるユーザーも多い。その辺をシンプルに割り切ったのもいかにもドイツメーカーの戦略車らしい。