【ジャカルタモーターショー12】四輪販売100万台に水さすローン対策…低価格車戦争へ

自動車 ニューモデル モーターショー
トヨタ・アイゴ
トヨタ・アイゴ 全 6 枚 拡大写真

インドネシアの首都ジャカルタで9月20日、「第20回インドネシア・インターナショナル・モーターショー」(ジャカルタモーターショー12)が開幕する。

開幕を前にインドネシアの大手メディア「detik.com」「kompas.com」各社の自動車担当編集者に注目の車両を聞いたところ、そろって低価格車に注目したいとし、特にトヨタ『アイゴ』と三菱『ミラージュ』の名前を挙げた。

kompas.comの編集者Zulkifli氏は「今回のモーターショーは低価格車に注目したいですね。特にミラージュ。三菱の益子修社長がやってくるということで、インタビューを申し込みましたが時間がないということで断られてしまいました」と苦笑いした。

インドネシアでは、2012年に入り四輪車や二輪車を購入する際の頭金規制が変更された。今回の変更により二輪車では車両価格の25%、四輪車では乗用車の場合30%が頭金として必要になる。従来の頭金は5〜10%。インドネシアでは、四輪、二輪購入者の多くがローンを活用する。従来の頭金では、支払い能力の低い購入者でもローンを組むことができ、結果的にローンの焦げ付きを引き起こしてきた。頭金引き上げは、ローン焦げ付き抑制が目的のひとつだ。

今回の処置で特に影響を受けると見込まれているのが二輪車購入のボリュームゾーンであるインドネシア中流〜下位中流階級だ。四輪車購入のボリュームゾーンは中流以上の所得階層で、ローンを組んだ際の支払い能力を相応に保持している。しかし、インドネシアの下位中流階級にとって今回の頭金引き上げは二輪車購入にあたり高いハードルとなる。

現地メディアの編集者が四輪車においても低価格車に注目する理由は、こうした市場動向を背景にしている。「2012年、二輪車のインドネシア国内販売台数はすでに当初予定より厳しいものになるという意見が多くあります。四輪車の国内販売は100万台を超える見通しでしたが、こちらも不透明になりました」(同氏)とした。

《土屋篤司》

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