【TGS 2012】国内でもゲーム産業は成長産業…グリー田中社長

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昨年に引き続いて登壇したグリー・田中社長
昨年に引き続いて登壇したグリー・田中社長 全 21 枚 拡大写真

東京ゲームショウの基調講演に二年連続で登壇したグリー・田中良和社長。昨年はスマートフォンの爆発的な普及を背景に、「全世界で10億人が遊ぶサービスを作りたい」と抱負を語った田中社長でしたが、今年は「スマートデバイスがもたらすソーシャルゲームの進化」と題して、同社の戦略について語りました。

田中社長は「端末や通信インフラの進化で、求められるゲーム内容も進化していく」「映像やグッズ展開などで、ソーシャルゲーム発の文化を創出する」「新興国市場を中心に、さらなるグローバル展開をめざす」と説明しました。そのうえでゲーム産業は成長産業で、この波にのってさらなる発展をめざしたいとまとめました。

「ハードウェアとインターネットの発達によって、ソーシャルゲームが誕生した」と分析する田中氏。この両者は今後も急速な進化を続けています。ここ数年間スペックが固定されている据え置き機に対して、スマートフォンは爆発的な普及台数を背景に、スペックが急速に進化。通信環境も進化を続けており、特に日本では今後数年間で3G回線から、より高速なLTE回線への移行が見込まれています。

一方でソーシャルゲームも、それに伴って進化を遂げてきました。そもそもソーシャルゲームが誕生したのも、Flash Liteが動作する端末と、3G回線そしてパケット定額制の浸透の賜物。これがスマートフォンへの移行で、よりリッチな表現が可能になりました。今後はソーシャルゲームのネイティブアプリ化や、タブレット対応なども進むでしょう。これによりカジュアルなコミュニケーションを超えて、よりゲーム性&ストーリー性が重視される時代になる・・・田中社長はこのように分析しました。

3DアクションRPGの『MONPLA SMASH』や、サードパーソンシューターの『ウォー・コア』、3Dキャラクターのペットが可愛い『ともだち☆ドッグス』、3Dカジュアルレースの『Wacky Motors』に『Wacky Pilots』・・・。表現力に加えて、ゲームデザインもさらなる広がりを見せています。サードパーティタイトルも『モンスターハンター Massive Hunting』『メタルギア ソリッド ソーシャル・オプス』といった大型タイトルが紹介されました。田中社長は「ぜひグリーブースに足を運んで、遊んでみてください」と語ります。

続いての話題はキャラクターグッズ展開に移りました。すでに同社は新会社「グリーエンターテインメントプロダクツ」を通して、積極的な商品開発・展開を進めるとアナウンスしています。その代表例が放映中のアニメ『探検ドリランド』。田中社長は、これまでも人気コミックやゲームがアニメや映画になったり、玩具やグッズなどに商品展開される過程で社会的認知を広げ、文化として定着していったと分析。人気IPのクロスメディア展開を進めて、ソーシャルゲーム発の文化を発信していきたいと抱負を語りました。

最後に話題は海外展開に移りました。田中社長はインターネットアクセスの中心がPCからモバイルに移行していると現状を分析。そのうえで全世界のスマートフォン普及台数は、2011年の6億2300万台から、2015年に40億6900万台に増加が見込まれ、そのうち新興国市場が過半数を占めると語りました。

このうち先進国における普及台数の伸びが4倍に留まるのに対して、新興国では11倍にもなります。海賊版やコピー問題などで家庭用ゲーム機ではビジネスが難しかったが、ソーシャルゲームでは問題ない・・・。同社に限らず、多くの企業が注目する市場です。

田中社長はこの市場に対して、世界169カ国に配信可能なグリー・プラットフォームでリーチできると持論を展開。『CRIME CITY』『Zombie Jombie』『MODERN War』など、各プラットフォームでトップランクに食い込むアプリも登場し、日本のソーシャルゲームが海外でも十分に通用することを証明しました。同社では世界10カ国で11カ所の拠点を設置するなど、この分野での投資に力を入れています。

「ゲーム産業は成長産業です」と田中社長は胸を張ります。2010年から2020年にかけて、国内ゲーム市場は70億ドルから100億ドル、全世界では440億ドルから620億ドルと、約1.5倍に成長すると語り、「一緒に産業を広げていきましょう」と会場に呼びかけました。

【TGS 2012】ゲーム産業は成長産業、力を合わせて産業を盛り上げよう・・・グリー田中社長 基調講演

《小野憲史@INSIDE》

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