米国自動車最大手、GMの欧州部門で、現在経営再建中のドイツ・オペル。同社の買収にイタリアの自動車大手、フィアットが再び高い関心を示しているとの情報がもたらされた。
これは10月5日、イタリアの経済紙『Il Sole 24 ORE』が報じたもの。同メディアが「フィアットとオペル。マルキオンネCEOが再び交渉の書類を開いた」との見出しとともに、フィアットが再びオペル買収の動きを見せていると伝えたのだ。
フィアットは2009年、オペルの買収に意欲を示した過去がある。オペルの親会社のGMは2009年6月、破産法の適用を申請。それに伴うリストラ策で、オペルの売却を検討しており、フィアットなど複数の企業がオペル買収に名乗りを上げた。しかし結局、GMはオペルを傘下にとどまらせることに方針を変えている。
10月5日の報道を受けて、オペル会長兼GMヨーロッパの副会長でもあるスティーブ・ガースキー氏は声明を発表。「オペルを売却するつもりはない。GMはオペルの完全な後ろ盾だ」とコメントしている。