10月14日に富士スピードウェイで行われたWEC富士6時間レース。激戦の行われたコースの外で、トヨタは歴代のTSシリーズを展示した。
TSシリーズの初代である『TS010』は、ルマン24時間レース総合優勝を目標に、1991年に開発された。3500ccV型10気筒エンジンをミッドシップに搭載し、サスペンションは前後共にダブルウィッシュボーンを採用している。1992年のスポーツカー世界選手権(SWC)では、第1戦のモンツァで優勝、同年のルマン24時間レースでは総合2位を獲得した。
2代目となる『TS020』は、開発の拠点が日本からドイツへと移された。搭載される3600ccV型8気筒ツインターボエンジンは最大700ps(99年型)を発揮する。ラゲッジスペースにレース用燃料タンクを配置した結果、リヤは非常に薄いスタイリングとなっている。
2012年のルマン24時間レース参戦用に開発された『TS030ハイブリッド』は、TSシリーズ初のハイブリッド車となる。これまで赤と白で組み立てられていたカラーデザインは、トヨタ・ハイブリッドブルーと呼ばれる青と白に変わった。3400ccV型8気筒NAエンジンにキャパシタが組み合わされる。リヤのギヤボックス内部に搭載されたデンソー製モータージェネレーターユニットにより、後輪で回生および駆動を行う。