PCCJ(ポルシェ カレラカップ ジャパン)の2012シーズンもついに最終戦第12戦を迎えた。
スタートは10月28日(日)、10時55分。小雨が降り続く状況の中、全車がレインタイヤを装着して決勝レースに臨む。
ダブルヘッダーの2戦目ということで、前日に行なわれた第11戦決勝レース時のベストラップ順にスターティンググリッドが決定していく。
ポールポジションは第11戦のウイナーでもあるゼッケン11番山野直也。その背後にはゼッケン19番永井宏明、ゼッケン2番田島剛、ゼッケン32番飯田太陽、ゼッケン33番Tetsuo OGINOとジェントルマンクラスのドライバーが連なる。
ジェントルマンクラスのタイトルを狙うゼッケン16番横幕ゆぅは前日と同じく9番手から、前戦でリタイアを喫したゼッケン14番平川亮は12番手、ゼッケン90番イゴール・スシュコは13番手からのスタートとなった。
そしていよいよレッドシグナル消灯から決勝レースがスタート。
最後尾スタートの平川だったが、さすがは今シーズンのチャンピオンクラスチャンピオン。なんと、1周目から7台抜きという鮮やかなオーバーテイクショーを披露する。トップ山野と平川の2台だけが、他車のタイムを5秒近く引き離す別次元のペースで走行して行く。そしてわずか2周目を終えた段階で平川は2番手まで順位を上げることに成功する。
ところが3周目、90度コーナーへのアプローチで平川のマシンにトラブルが発生。スピンを喫してグラベルにストップしてしまう。
その後、レースは変動なく中盤に。山野を先頭に、2番手には単独走行となったOGINOが続く。その背後では永井、飯田、田島の3番手争いが白熱していた。
10周目、永井の背後につけていた飯田が前に出るも、ヘアピンでスピンを喫してしまい後退。が、ファイナルラップの終盤で田島が永井を抜き去り総合3番手にポジションアップを果たした。
結局、山野は前日に引き続き2連勝。一方のジェントルマンクラスでは、今シーズン初参戦の3人が揃って表彰台を獲得。うれしい初優勝となったOGINO、粘りの走りで2位に入った田島、クラスチャンピオンを獲得した永井だ。
シリーズチャンピオンを決めた永井は、「1年間いろんなことがありましたが、非常に濃密な経験ができました。チームの力もあって結果を出せたので、他にないくらい素晴らしい1年だったと思います。ジェントルマンクラスでチャンピオンを獲得したので、来年はチャンピオンクラスへのステップアップをしたいと思っています」と笑顔で締めくくった。
この第12戦で今シーズンのPCCJはすべてのレースを終了。圧倒劇あり、波乱あり、ルーキーの活躍と、近年にない濃密な12戦が幕を閉じた。