三菱自動車工業の益子修社長は10月30日の決算発表会見で、日本車の販売環境が悪化している中国の見通しについて「早く回復してほしいが、個人的には今年度中の来年3月まで楽観できないのではないか」と述べ、慎重な見方を示した。
益子社長は決算発表で、2013年3月期の中国での新車販売計画を当初の7万3000台から4万2000台に下方修正したと明らかにした。下期の計画を4万7500台から2万台と大幅に見直した。三菱は新しい合弁会社である広汽三菱汽車が9月に稼働開始したが、現地生産車の販売は今年12月からとするなど「中国は全体として控えめな計画にした」(益子社長)という。
一方で益子社長は、日本車にとっての中国の販売環境悪化は「円高や中国経済の減速といった問題もある」と指摘。長期的には「世界最大の市場で確固たるシェアを取れるよう取り組んでいきたい」と話した。