【三菱 アウトランダー 発売】デザインモチーフはConcept PX-MiEV

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三菱・アウトランダー
三菱・アウトランダー 全 6 枚 拡大写真

三菱から登場した、新型『アウトランダー』のデザインモチーフは、2009年の東京モーターショーに出品された『Concept PX-MiEV』にある。

同社デザイン本部デザイン部エキスパート(デザイン担当)の金澤秀晃さんによると、「(開発初期の)振り返りの中で、色々なデザインの方向性を考えました。例えば先代アウトランダーは、“走りが語れるSUV”というキャッチフレーズで、アルミルーフを採用したりしましたので、この方向性でさらにスポーティさを強調していくアプローチ。また、Concept PX-MiEVはボクシーなSUVとして機能的、実用的な部分を表現したものだったので、もっとそういうSUVとしての正統派なところへ行くべきかなどです」と話す。

その開発途上にはレンジローバー『イヴォーグ』や、ボルボ『XC60』に近いコンセプトのモデルもあったという。「そういった分かれ道を選択していく時に、我々の中でConcept PX-MiEVが、プラグインハイブリッドシステムを搭載した未来型のSUVという商品フレームそのものだったこともあり、ショーカーからの一貫したクルマ作りをアピールしたいという想いに至りました」とする。また、「車格を上げて、しっかりとSUVとしてのボクシーで堂々とした塊り感を出したいということからも、この方向性を選んだのです」と述べた。

しかしConcept PX-MiEVは5人乗りのコンセプトカーだ。金澤さんは、「(5人乗りなので)全長も短く凝縮感がありました。しかし、アウトランダーは3列シートを採用するので、色々とアジャストしていくために紆余曲折がありましたが、基本的にはConcept PX-MiEVの明快なモチーフを引き継げたと思います」とし、これは、「Concept PX-MiEVを担当したデザイナーが、アウトランダーにも寄与したので、ノウハウがうまく生きた結果だと思います。ショーカーは法規要件や実用性とは無関係なので、剛性感や、スポーティ感を出すために、思い切りベルトラインを上げて視界が悪くしてしまうこともありますが、プロダクションモデルに落とし込むには安全性などを織り込んで、かつ、そのモチーフを生かしていくところが担当者の腕の見せ所でした」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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