USGPはルイス・ハミルトン(マクラーレン)が優勝。その結果、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)の突出は阻まれ、3位に入ったフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)にもタイトル獲得の可能性が残された。
USGP終了時点で、ベッテルとアロンソのポイント差は13。ドライバーズチャンピオンは、次週インテルラゴスで最終決戦を迎えることとなった。一方、コンストラクターズタイトルは、今回の結果を受けてレッドブルが獲得した。
レースは、ハミルトンがベッテルに対して激しく追い上げる展開となった。スタートではベッテルのチームメイト、マーク・ウェーバーがハミルトンを出し抜いたが、まもなくハミルトンがポジションを奪還。直後、ウェーバーはオルタネータートラブルを抱えてリタイアし、レッドブルのガレージは否が応にも緊張が高まった。
ベッテルは順調に走っていたが、ハミルトンを振り切るだけのペースはない。42周目、ハミルトンがオーバーテイクを仕掛けた。ベッテルはインサイドに動いたがマクラーレンはストレートスピードの優位を武器に一気にポジションを奪った。ベッテルはこのときDRSの効果を呪うかのような無線交信を発している。
ハミルトンはベッテルを完全に振り切りはしなかったが、最後までレッドブルの反撃のチャンスはなく、ハミルトンがアメリカの地でキャリア二度目の優勝を飾った。遅れること0.6秒でフィニッシュしたベッテルには、コンストラクターズタイトルという大きな仕事の成果が待ち受ける。
アロンソの3位フィニッシュは、ほぼスタート直後の動きで手に入れたと言って良さそうだ。チームメイトのマッサは、11番グリッドから見事なレースペースを発揮し、4位フィニッシュまで持ち込んだ。終盤近く、ジェンソン・バトン(マクラーレン)がマッサのポジションを脅かしたが、バトンは5位でフィニッシュした。
16番グリッドスタートの小林可夢偉は、14位フィニッシュがやっとだった。
USGP レース結果
1: ハミルトン(マクラーレン) 1:35'55.269
2: ベッテル(レッドブル) +0.600
3: アロンソ(フェラーリ) +39.200
4: マッサ(フェラーリ) +46.000
5: バトン(マクラーレン) +56.400
6: ライコネン(ロータス) +1'04.400
7: グロージャン(ロータス) +1'10.300
8: ヒュルケンベルク(フォースインディア) +1'13.700
9: マルドナド(ウィリアムズ) +1'14.500
10: セナ(ウィリアムズ) +1'15.100
11: ペレス(ザウバー) +1'24.300
12: リチャルド(トーロロッソ) +1'24.800
13: ロズベルグ(メルセデスAMG) +1'25.500
14: 小林(ザウバー) +1lap
15: ディレスタ(フォースインディア) +1lap
16: シューマッハ(メルセデスAMG) +1lap
17: ペトロフ(ケータハム) +1lap
18: コバライネン(ケータハム) +1lap
19: グロック(マルシャ) +1lap
20: ピック(マルシャ) +2lap
21: デラロサ(HRT) +2lap
22: カーティケヤン(HRT) +2lap
ファステストラップ:ベッテル 1'39.347
リタイア:
ウェーバー(レッドブル) 17
ベルニュ(トーロロッソ) 15