【BMWグループ イノベーションデイ】ディーゼルの進化…30年でパワー3倍、燃費は11%改善

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BMW・320dツーリング
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ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は、一部報道陣向けにBMW Group Innovation Day in Japanを開催し、先進環境技術に関するプレゼンテーションを行った。

このために来日した、BMW AG ディーゼルエンジン開発担当のクリスチャン・メルツィンガー氏は、まず、BMWのディーゼルエンジンの歴史について、「1983年にBMWとして初めてディーゼルエンジンの『524td』を発売しました。トルクは210Nm、出力は80kwでした」と振り返る。そして最新のディーゼルエンジンは、「(750d)トルクは740Nm、出力は280kwの6気筒インラインエンジンです。このように、1983年から過去30年間ほどで、トルクを352%、出力も330%も改善したのです。同時に燃費も11%改善。排出ガスの量も99%改善しています」とその進化を語る。

その間には様々な重要な進化があったとメルツィンガー氏。例えば、「1999年にはBMWが初めてプレミアムセグメントにV8ディーゼルを搭載したモデルを発売しました。また、2001年には直噴第2世代として1600バールのコモンディーゼルダイレクトインジェクションエンジンを搭載。そして、2004年には、2ステージターボチャージャーのディーゼルエンジンを導入したのです。最新のトップディーゼルでは、3ステージターボチャージャーで2200バールのプレッシャーとなっています」

BMWは“エフィシェントダイナミクス”という企業理念を持っている。これは、燃料消費、排出ガスを削減しながらも、“駆けぬける歓び”も最大化するという理念だ。この考えをもとにクリーン・ディーゼルの開発については、「ドライビングプレジャー、パフォーマンスを高め、エンジンの重量、燃料消費量と排出ガス量を低減するベストなエンジンを作りたいと考えています」と述べる。そして、「1997年の『325td』と2012年の『320d』との比較では、燃料消費が1リッターあたり13.5kmから、2012年では1リッターあたり24.4kmと、45%ほど改善しています。同時に、最高出力は85kwから120kwと40%改善。最大トルクは222Nmから380Nmと70%も改善しているのです」とその成果を語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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