【シトロエン DS3レーシング 試乗】抜群の乗り心地と操縦安定性…諸星陽一
試乗記
輸入車

1.6リットルのターボエンジンは207馬力を発生。ミッションは6MTが組み合わされる。低速からしっかりとトルクフルな特性で、アクセルペダルを踏んでいくと、グイグイとボディを引っ張っていく感覚を味わえる。ミッションはシフトストロークこそ長めだが、しっかりと確実に入るもので、スポーティな走りにもってこいの設定。
高速道路に入り、巡航モードになるとしっかりと動く足まわりによってスポーツモデルとは思えないゆったりとしたクルージングが可能だ。ダンパー、スプリングともに固められ、トレッドも拡幅されているのに、まったく乗り味を損なっていない。これにはかなりビックリさせられた。
さらに驚愕を覚えたのがジャンクションでのコーナリング性能。長く巻き込んだ、横Gがグーッとたまるタイプのジャンクションでも、タイヤは路面をピターッとつかみまさにオンザレール感覚でコーナリングしていく。
FFコンパクトスポーツを極めた走りを味わうことができた。新車価格は360万円だが、世界限定3000台ということもあり、中古車になっても価格ダウンは少なそう。これはかなり魅力的なクルマに仕上がっていると言って、間違いない。
5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。