ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は、一部報道陣向けにBMW Group Innovation Day in Japanを開催。同社のディーゼルエンジンの現状と未来についてプレゼンテーションを行った。
BMWグループとしては、「2014年の終わりから施行されるEU6に関し、2008年から取り組みを行っており、EU6対応モデルとして『330d』を最初に発売しています」と話すのはBMW AG ディーゼルエンジン開発担当のクリスチャン・メルツィンガー氏。「その後、様々なEU6に対応するモデルを出しています」。さらに、「EU6と同様に、米国の規制に対応しているモデルも2008年に2つのディーゼルエンジンをアメリカも導入します。その後、改善を行い、米国でのディーゼルエンジンのさらなる拡大を見込んでいます」と述べる。
日本におけるディーゼルエンジンは、「最初に6気筒インラインエンジンを搭載した『X5 35d』を導入し、燃費はリッターあたり11kmです。次に『320d』で、燃費はリッター19.4km。そして『523d』は、燃費がリッターあたり16.6km。『X3 20d』はリッターあたり18.6kmの燃費となっています」
そしてメルツィンガー氏は、最新のディーゼルとガソリンのエンジンファミリーについて、「ガソリンとディーゼルで同じ燃焼室を持ち、その最適容量500ccです。シリンダーに関しては抵抗の低減を図り、ダイレクトインジェクションを採用しています」という。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの技術的な違いは、「シリンダーヘッドのエレメントと圧縮のプロセスが違います。また、1気筒あたりのトルクレンジと出力はガソリンが60から90Nmで30から50kw、ディーゼルが75から100Nmで20から45kwです」と説明する。
そして、この新しいエンジンファミリーの大きな特徴は、「同じ生産ラインでエンジンを作りたいと思っているので、様々な共通部品を使っています。まず、ガソリンエンジンでは、3気筒、4気筒、6気筒で、この異なる気筒のガソリンエンジンの間では60%の共通性があります。さらに、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの間でも少なくとも30%から40%の共通化を図りたいと考えているのです」と語った。