出光興産は、子会社である出光電子材料韓国がソウル近郊の坡州市で建設してきた有機EL材料製造工場を完工し、生産開始すると発表した。
ディスプレイや照明用など向けに有機EL関連の市場は急速に拡大している。同社は、製造能力の増強、拠点の複数化など、供給体制の強化を目的に、韓国に出光電子材料韓国を設立し、今年3月から京畿道坡州市堂洞工業団地内に有機EL材料の製造工場を建設してきた。
新工場の生産能力は年間約10万トン。今後、品質検査や生産工程を整えた上で、来春から本格的に商業出荷を開始する予定。
新工場で生産する製品は、韓国国内に加え、日本や台湾、欧州などに輸出する。生産能力を増強して事業の拡大を図るとともに、生産を御前崎製造所(静岡県)との2拠点化することで、安定供給体制を強化する。