【COTY 選考コメント】メディアの概念を超えた革命児…九島辰也

自動車 ビジネス 国内マーケット
九島辰也
九島辰也 全 6 枚 拡大写真

今年の配点はレンジローバー『イヴォーク』に10点を投じました。

その理由は…デザインの革命だからです。このクルマはSUVに属しますが、それは既存のカテゴリーに当てはめるからです。これまでの概念を取っ払えば、まったく新しくカテゴライズされることでしょう。つまり、メーカーはメディアの概念をすでに超えているのです。

それを証拠に、このクルマに似ているものを見たことがありません。フロントマスクからテールエンドまで、レンジローバーのDNAこそ含みますが、他社のナニかを思い起こすことなくデザインを成立させています。

新型車なのだから当然と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。デザイナーは常にライバル車や売れているクルマを横目で見ていますから、それらのナニかが注入されることも珍しくないのです。

その意味からもこのクルマは高く評価されるべきです。今後の自動車デザインに大きな影響を及ぼすのは間違いありません。

そう考えると、トヨタ『86』/スバル『BRZ』もマツダ『CX-5』もクルマのデキやコンセプトはいいのですが、新しさはいまひとつ。オールニューモデルとしてのセンセーショナルさが少々欠けているように思えました。

もちろん、イヴォークを高く評価したのはデザインだけではありません。レンジローバーという超プレミアムブランドでありながら、プライスレンジを低く設定しています。それに2リッターターボエンジンも省燃費に優れるECOユニットです。つまり総合的にバランスがいい。走りだって満足の範囲の仕上がりです。

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品に関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  4. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  5. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る