懐かしのミャンマーを行く(22) のんびり鉄道の旅

エマージング・マーケット 東南アジア
懐かしのミャンマーを行く (22) ミャンマー 鉄道の旅とは
懐かしのミャンマーを行く (22) ミャンマー 鉄道の旅とは 全 6 枚 拡大写真

(12)列車の旅

TAMの粋なアレンジで初めてミャンマーで鉄道に乗る。ミャンマーの鉄道は非常に時間がかかると聞いていたが、果たしてどうなのだろうか。駅へ行くと、実にこじんまりした駅舎が見える。そこへ頭に荷物を載せた乗客がどんどん集まって来ていた。

実は我々は先程の市場へ行く前に一度駅に寄り、チケットを購入していた。1時間も前に何故行くのか不思議だったが、列車が出発した時に分かった。何と外国人が2人、ベンチに向かって我々の列車を恨めしそうに眺めていたのだ。TAMによると、鉄道チケットは30分前には発売停止、身分証のチェックなどもある。あの外国人は自国の感覚で20分前に来て乗れなかったようだ。それがミャンマーの鉄道。

  

 
駅のホームでは様々な人々が待っていた。老人から子供まで、そして大量の荷物が積みこまれていた。ここニャウンシュエが始発駅で、ヤンゴンまでは何と30時間掛かるという。それは列車が動き出して直ぐに分かった。とにかくゆっくり走るのだ。歩いている人の写真がバッチリ取れるほどゆっくり走るのだ。

車内の1等車は古いがなかなか快適。2等車は相当年季が入っていた。1等の乗客はあまりいないので、ゆったりとした旅となる。田園風景が広がる。牛が歩いている。速度がゆっくりということは車窓から外がゆっくり眺められる。ビジネスマンには耐えられないだろうが、悪くはない。

途中ヘーホー駅で停車。ここは空港のある場所の近く。乗り込んでくる乗客は少なく、直ぐに発車するのかと思いきや、一向に発車の気配がない。降りてホームを見ると、何と芋等の野菜を懸命に積み込んでいる。この列車が遅い理由はこれだった。これは貨物列車なのだ。そういえば乗客も大抵は大きな荷物を抱えており、その中身は野菜だったりする。ヤンゴンまで売りに行くのだろうか。

30分ほど停車してからゆっくりと出発。そして次のアンバンという駅で下車するまで僅か2駅を2時間以上掛かって進んだ。最後の方は流石に疲れてしまい、優雅な列車の旅とはとても言えない。TAMが2駅の旅を選んだのはそこを知り抜いていたから。流石名ガイド。

懐かしのミャンマーを行く (22) ミャンマー 鉄道の旅とは

《須賀 努》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 「盤石シャシー」に「戦甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
  6. 585万円で発売の軽キャンピングカーに注目…7月の新型車ランキング
  7. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  8. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  9. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  10. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る