ヤマトホールディングス、鳥取・境港と中国を結ぶ物流ルートを開拓

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ヤマトホールディングス、鳥取~中国の物流ルートを開拓
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ヤマトホールディングスのヤマトパッキングサービス(YPC)は、鳥取県と中国を結ぶ物流ルートを開拓するためのトライアル輸送を開始したと発表した。

YPCは鳥取県が行う「環日本海定期国際フェリー航路輸送ルート開拓実証調査業務」を受託して実施するもの。調査業務は、鳥取県の境港と韓国東部の東海港などの北東アジアを結ぶ環日本海定期国際フェリー航路を利用した新しい物流ルート開拓を目指すもので、中国天津市から鳥取県米子市へのトライアル輸送を実施する。

山陰地域には電機・電子部品などの製造業が集積し、国際輸送に対する高い需要がある。しかし、中・小規模の事業者が多いため、1社で海上コンテナを満たすほどの出荷量が無く、最寄りの境港から海外へのコンテナ船の便数も限られているため、貨物量や便数の多い阪神港まで運んでから、他社貨物との混載で海外へ輸出しているのが現状だ。

輸入の場合も同様で、コンテナ船で阪神港へ、その後トラックで鳥取県まで輸送するため、輸出入にかかる長いリードタイムとコストが課題となっている。

YPCでは、山陰流通トリニティーセンターを活用して地元企業のこうした課題を解決するため、アジアと山陰地域をより速く、より低コストで結ぶ新たな最短輸送ルートを開発する。コンテナ船の代わりにフェリーとRORO船、トラックを利用したドアtoドアの小口貨物輸送プラットフォームを構築する。

具体的には、中国天津市から鳥取県米子市まで、フェリーと陸路、RORO船を利用し、途中で韓国を東西に横断する陸上輸送ルートを経由する、日本初のルートを検証する。

今回のルートは既存のルートと比べ、貨物の海上コンテナへの積み替えや、コンテナ船への積み込みにかかる時間が不要となり、積み替え時など、貨物へのダメージ抑制、輸送モードの切替時間の短縮が図れる。阪神港ではなく境港に到着するため、日本国内での陸上輸送距離が短くなりコストも削減できる。

今回のトライアル輸送の試算では、従来11日かかっていたリードタイムを9日に短縮、コストをも15%削減できる見通し。

トライアル輸送は12月28日まで実施する。

《レスポンス編集部》

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