新疆南路を行く(23) 番外編 全省制覇 太原の空は青かった
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中国・東アジア

ウルムチから飛行機に乗り、真っ直ぐに北京に向かわず、山西省太原へ行った。何故そんな所へ行ったのか。実は中国全省、直轄都市で行っていなかったのが山西省だけだったから。何とも単純な理由だが、取り敢えずこれで所謂全省制覇をしたことになる。思えば1986年9月に留学のために降り立った上海を皮切りに、26年掛かったことになる。
途中まではそれを意識していたが、2000年に北京に駐在していた時、理由もなく各省、都市に行っても意味がない、と思い、茶旅を始めた。茶の産地はある程度南に偏っているため、最後に山西が残った。しかし山西と言えば、北京の直ぐ隣。一度は山西へ行こうと誘われ、長城を超えて、あと一歩の所まで行ったが、何故か戻ってきてしまった。宿泊した都市は正確ではないが、100ぐらいであろう。よくぞ、行ったものだ。
8月23日(木) 太原の空は青かった
山西省と言えば、石炭の産地。成金も一杯いて、お金のある印象がある。同時に大気汚染がひどく、空はいつも澱んでおり、あまり行きたい場所ではない、と思っていた。それが空港に着いて空を見上げると、真っ青な青空だった。タクシーに乗り込み、運転手に聞くと「昔はひどかったが、今はよくなったよ」と簡単に言う。そんな魔法のような話があるのだろうか。中国政府も山西の汚染は看過できずに世銀などの資金も使い、浄化に務めたということだが。百聞は一見に如かず。
そして空港から市内へ入る道路の周囲は、今が開発ラッシュ。新しいマンションがごっそりできており、まだ建設中のものも多く見られる。山西は石炭成金が多く、北京や上海など大都市のマンション、ビルなどをかなり買っていると聞いたが、地元ではこれから不動産ブームが起こるのだろうか。ちょっと意外な気がした。最高級マンションが/2万元、程度とのこと。北京の平均値以下であり、どうなんだろうか。
はたまた不動産価格が上がらない、開発が遅れていたのは、やはり環境汚染のせいなのだろうか。そうであれば、十分に価格上昇の余地があることになるが、投資規制などはよく分からない。
コラム →
完
《須賀 努》
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