【マツダ アテンザ セダン 試乗】毅然としたスタイルから伝わる開発者の思い…島崎七生人

自動車 ニューモデル 新型車
マツダ アテンザ
マツダ アテンザ 全 5 枚 拡大写真

毅然としたセダン。新型『アテンザ』の第一印象はこうだった。昨年登場のSUVの『CX−5』に続き、見るからに開発エンジニアの思いが入った……そんな空気も伝わる。

とくにスタイリングがいい。ここ最近の日本のセダン中、出色の出来といえる。なかでもスラリと伸びやかなサイドビューが美しい。フロントマスクも、奇しくも最新BMWシリーズと同じ匂いを感じさせる、キリッと意思のある表情だ。ボディの面質、ランプ類などのディテールも、いく手間もかけられた、練り込まれた形に思える。マツダ製のセダンでいえば、あのユーノス『500』以来の美しさなのでは?

インテリアはワゴンとも共通で、オーソドックス。冴えたエクステリアに対し、あと少しデザインや斬新さを楽しみたい気もする。パドルシフトの操作ロジックが先代から変更されるなどしているが、操作/視認系は問題なく、後席も頭上空間の余裕は少ないが、足元は広く、ゆったりとした着座姿勢がとれる。

トランススペースが広大なのも実用的だ。フラットで奥まで広く、高さも十分なスペースはワゴンに遜色がない。

走りは爽快さが持ち味。動力性能では注目のディーゼルの闊達さが光るが、ガソリンエンジンの2リットル(155ps/20.0kg-m)が、スペックから予想したよりレスポンスよくクルマを走らせてくれるのが印象的。2.5リットルガソリンエンジン(188ps/25.5kg-m)は、同じ走行条件なら、スペックどおりの余裕を感じて走らせられる。タイヤ、グレードにもよるが、走り出した瞬間に乗り味のしなやかさ、なめらかさがより伝われば、セダンとしての実力がさらにアップしそうだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 「盤石シャシー」に「戦甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る