【プロトン サトリアネオ 試乗】LSD&18点ロールケージ装着済みで149.1万円…諸星陽一

試乗記 輸入車
プロトン サトリアネオ
プロトン サトリアネオ 全 10 枚 拡大写真

なんだか見たことがないクルマが登場したと感じている人も多いだろう。このクルマはマレーシアのプロトンという自動車メーカーが作っている『サトリアネオ』というクルマ。

そのサトリアネオをラリーをはじめとしたモータースポーツで有名なキャロッセがプロデュースしたモデル。キャロッセはプロトンの正規輸入販売も行っている企業だ。

キャロッセはサトリアネオを使い、FIAアジアパシフィックラリーでのシリーズ優勝などを果たしている。かつては日本にもこうしたリーズナブルで潜在性能が高い、コンパクトなマニュアル車が数多く存在していたが、現在はそうしたクルマがほとんどなくなってしまった。

そうしたことが日本のモータースポーツの発展に悪影響を及ぼすのではないかという気概から、キャロッセは驚くべきプロジェクトを始めた。

なんと標準仕様が159.6万円というサトリアネオに、国際格式の競技にも参加可能な18点ロールケージとLSDを組み込んだ仕様で、ベース車よりも10.5万円ほど安い149.1万円というプライスをつけたモデルを登場させのだ。

試乗車はこのロールケージ&LSDのほかに、かなりのオプションパーツを組み込んだモデルであった。

停止状態で1速にシフトしてクラッチを踏む。強化タイプのクラッチを組み込んでいるため、クラッチペダルは少々重め。ゆっくりペダルを戻してくると確実にミートし始めた感覚を感じ取れる。半クラッチ領域は広くなさそうなので、さっさとミートしてアクセルを踏み込む。113馬力のエンジンは低速トルクもしっかりとあり、発進はきわめてイージーだ。

いい感じの加速感が続くのは5000回転+αまで。レブリミット手前の6000回転でシフトしていくと、なかなかの加速感を味わうことができる。

ステアリングを左右に切ると、タイヤがしっかりと反応して、ボディがヒュッヒュッと向きを変える。クルマの動きが素直でムダがない。この仕様はストリート向けとのことだが、ラリー用にもジムカーナ用にもダートラ用にもなりそうな素性。

コンフォート系の装備は一切なくて(しかもロールケージ装着により2名定員になっていて)149.1万円はけっして安い価格ではないが、競技車ベースでその装備を考えればかなりのお得感。これから競技をと考えている方、くすぶっていた昔のハートがメラメラし始めている方…いかがですか?

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  2. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  3. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  4. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  5. 『GRカローラ』『フリード』『ソリオ』の走りを変える! ブリッツの「スロコン」「スマスロ」が適合
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る