タイ政界の重鎮、サナン元首相死去

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【タイ】ベテラン政治家で連立与党チャートタイパタナー党最高顧問のサナン・カジョンプラサート氏(写真)が15日、入院先のバンコク都内のシリラート病院で血液感染症のため死去した。77歳。サナン氏は体調を崩し、昨年11月から入院していた。

 タイ政界の大物の一人で、葬儀にはタイ国王夫妻から骨壷と花輪が届けられた。遺体が安置された寺には17日までに、インラク首相、プレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)、アピシット民主党党首(前首相)、ソムチャーイ元首相ら政界の有力者が次々に訪れた。

 チャートタイパタナー党は先月21日に、党首で副首相兼観光スポーツ相のチュムポン・シラパアーチャー氏が72歳で病死したばかり。

〈サナン・カジョンプラサート〉
1935年、タイ北部ピジット県生まれ。陸軍士官学校卒。退役陸軍少将。陸軍中佐だった1977年に政権転覆を図るクーデターを起こし失敗し、服役。1979年に釈放された。1987年から2000年まで民主党幹事長を務め、副首相、内相といった重要ポストを歴任した。2000年に虚偽の資産報告で5年間の参政権停止処分を受け、民主党を離党。2008年のタクシン元首相派サマック政権、ソムチャーイ政権とその後の反タクシン派アピシット政権で副首相を務めた。タクシン派、反タクシン派双方に人脈があり、2011年の下院総選挙前には両派の和解のために積極的に動き、首相候補といわれた。2011年のインラク政権発足時には、息子のシリワット氏が副商務相に就任し、自身は入閣しなかった。参政権停止期間中に、ワイン作りやダチョウの養殖などにも取り組んだ。

《編集部》

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