BASFジャパン smart forvision の温度管理技術…日差しなどで室内の温度を上げない技術

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smart forvision 全 6 枚 拡大写真

BASFジャパンは東京国際フォーラムにおいて、BASFの幅広いイノベーションを伝える“We create chemistry ワールドツアー Marketplace of Innovation”を開催。その会場に『smart forvision』を展示した。

BASFジャパン研究開発室の山下秀樹氏によると、このsmart forvisionは、大きく三つの技術の柱があるという。それは、「多機能軽量構造、総合的温度管理、電気エネルギー効率」である。

そのうちの総合的温度管理について、山下氏はまず赤外線反射コーティングを挙げる。smart forvisionは、白を基調にしたカラーで、「一般的に単彩色系の車体コーティングは、太陽光の中に含まれる赤外線も反射するので、黒に比べボディの温度は上がりにくく、エコ的には白のほうがいいかと思います」と述べる。黒系では「従来の黒色顔料ですとカーボンブラックなので、赤外線を熱エネルギーに変えてしまい、車体が熱くなってしまう」。しかし、ユーザーによっては濃色系、黒い色に乗りたいという希望もあることから、「弊社のクールピグメントという黒色の顔料を使うことで、赤外線を反射させ、熱くなることがない性質を持たせています」とし、夏場の車体温度を比較すると、表面温度で20度、車室内で4度程軽減することができるとした。

また、フロントやサイド、リアウインドウに赤外線反射ポリマーフィルムを導入している。「これも赤外線を反射させることで車内の温度を極力涼しく保つように設計されており、エアコンで使う電気エネルギーの量を低減することができます」と話す。

さらに、この有機ポリマーフィルムは他の金属含有フィルムと違い、ETCや携帯電話、Bluetooth、GPS機能など電波を透過する特徴もある。

そして断熱材では、「BASFはナノフォームという高機能発泡体があり、これは薄く高性能な断熱材で、狭いスペースでも十分断熱効果を発揮します。それにより、エアコンに使う電気エネルギーを低減出来、エアコンをガンガン動かしても、エネルギーを最小限に抑え、航続距離がそれにより変動するようなことは少ないと思います」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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