東京商工リサーチが発表した2013年2月の全国企業倒産状況によると、負債総額1000万円以上の倒産件数は前年同月比11.7%減の916件、負債総額は同72.7%減の1719億7100万円だった。
倒産件数は、4か月連続のマイナスで、2月としては過去20年間で最少。「中小企業金融円滑化法」などの各種金融支援による効果で倒産が抑制されている状況が続いている。
負債総額は3か月連続のマイナスで、こちらも2月としては過去20年間で最少。前年同月には製造業で過去最大倒産となったエルピーダメモリ(負債4480億3300万円)の大型倒産が発生したのに対し、当月は負債10億円以上の大型倒産が28件にとどまり、負債100億円以上も1件だったことが影響した。
産業別では、製造業が131件(同1.5%増)、農・林・漁・鉱業が8件(同60.0%増)、金融・保険業が7件(前年同月1件)と、3産業が2か月ぶりに前年同月を上回った。
一方、建設業は222件(同15.5%減)で12か月連続で減少。また、サービス業他が218件(同19.2%減)、情報通信業が44件(同10.2%減)、不動産業が20件(同4.7%減)で、それぞれ2か月ぶりに前年同月を下回った。運輸業は32件(同20.0%減)となり、5か月ぶりに前年同月を下回った。卸売業は117件(同18.1%減)で2か月連続で前年同月を下回った。このほか小売業が前年同月同数の117件だった。
地区別では、9地区のうち東北のみが前年同月を上回った。