新型車両の登場で引退する「ゆりかもめ」初代車両

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1995年の開業時に導入された7000系1次車(第13編成)。
1995年の開業時に導入された7000系1次車(第13編成)。 全 2 枚 拡大写真

東京都心の新橋駅と東京臨海副都心を結ぶ東京臨海新交通臨海線(新交通ゆりかもめ)を運営している東京都の第三セクター、ゆりかもめ社は3月15日、新型車両「7300系」を導入すると発表した。これにより、開業以来使用してきた7000系が数年後に全車引退することになる。

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新交通ゆりかもめの構想は1980年代、臨海部の副都心開発構想とともに浮上。専用走行路に敷設された案内レールによってゴムタイヤ駆動の車両を誘導、自動運転する「Automated Guideway Transit(AGT)」タイプの新交通システムを導入することになり、1988(昭和63)年4月に運営主体となる「東京臨海新交通株式会社(現在の株式会社ゆりかもめ)」が設立された。

東京臨海新交通は同年11月、新橋~有明間の軌道事業特許と鉄道事業免許を取得して事業に着手し、1995年11月1日に新橋(当初は仮設駅)~有明間が開業した。路線の愛称名は東京都の都鳥「ユリカモメ」にちなんで「新交通ゆりかもめ」に。そして、開業に合わせて導入された車両が7000系で、全長約8.5mの車両を6両つないだ固定編成が13編成(第1~13編成)用意された。

新交通ゆりかもめは1983年に運輸省と建設省が取りまとめた標準規格によって整備されており、7000系も標準規格に基づく車両として製造されたが、臨海部を走行することから塩害対策として軽量ステンレス構造を採用。車体は全体的に丸みを帯びており、眺望を考慮して大型窓を採用するなど、ゆりかもめ以前に開業した標準規格の新交通システムに比べ、やや個性の強い車両であったといえる。

新交通ゆりかもめが開業した頃の臨海副都心は、不況の影響もあって企業の入居が進まず、空き地が広がっているような状態だった。しかも、臨海副都心で開催されるはずだった世界都市博覧会(都市博)が、1995年の都知事選で当選した青島幸男知事(当時)によって中止が決まったことから博覧会輸送による収入も期待できず、経営的には最悪なスタートを切った。

ところが、都市博の中止が大きく報道されたことで臨海副都心の認知度が逆に高まり、開業当初は「空き地の広がる臨海副都心とはどんなところなのか」という物見遊山の客で満員となった。その後も観光施設の充実に伴い新交通ゆりかもめの観光利用が増加したことから、むしろ車両の増備を迫られることになった。

開業からわずか2年後の1997年には2次車2編成(第14・15編成)を増備。翌1998年には乗降用ドアをプラグ式から外吊り式に、一部の座席をロングシートにそれぞれ変更した3次車3編成(第16~18編成)が増備され、改良を重ねながら輸送人員の増加に対応した。

さらに1999年には、制御方式をサイリスタ位相制御からVVVFインバーターを用いたCI制御に変更した7200系が登場。4次車3編成(第21~23編成)が導入され、2001年にも5次車3編成(第24~26編成)が増備されている。2005年には有明~豊洲間が延伸開業し、路線距離の延長による必要編成数の増加から2編成(第27~28編成)が増備された。

現在は7000系18編成と7200系8編成の合計26編成で、膨大な数の乗客を運んでいる。2011年度における朝ラッシュ時の混雑率は89%。同じ新交通システム路線の東京都交通局の日暮里・舎人ライナー(143%)や横浜新都市交通の金沢シーサイドライン(114%)よりすいているが、ラッシュ時以外の時間帯も利用者が多く、1日1kmあたりの平均輸送量を示す輸送密度は新交通システム路線最大の約3万8000人を誇っている。

開業から間もなく20周年を迎える新交通ゆりかもめは、開業時に導入した7000系の老朽化が課題となっている。このため、今回導入する7300系は輸送量の増加に伴う増備ではなく、初めて既存車両の更新用として製造される。2014年初頭には第1編成が営業運転を開始し、2016年度までの間に7000系と同数の18編成が導入されることから、2016年度末頃には全ての7000系編成が引退することになるだろう。

《草町義和》

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