渦潮電機、三輪EV受注10万台獲得に向けフィリピンに現地法人設立

エコカー EV
E-Trikes(電動トライシクル)
E-Trikes(電動トライシクル) 全 2 枚 拡大写真

舶用電装国内最大手の渦潮電機は、フィリピンにおけるEV事業推進のため、現地法人「BEET Philippine」を3月13日に設立したと発表した。

現在フィリピンでは、サイドカー付き二輪トライシクル(商用タクシー)が350万台以上走行しており、車両から排出される排気ガスと騒音は深刻な問題となっている。これらの状況を改善するため、フィリピン政府はアジア開発銀行(ADB)の支援を受け、トライシクル電動化事業を創設。ADBは3億米ドル(約285億円)を投じ、2017年までに現在走行しているトライシクルのうち10万台を電動化に移行するプロジェクトを開始した。

渦潮電機は、2011年にゼロスポーツからEV部門を譲受し、トリトンEVテクノロジーを設立。E-Trikes(電動トライシクル)の開発を成功させており、その開発技術をもとにBEET Philippineでは、開発、調達、製造、検査、販売、メンテナンスまで一貫してとり行なう。なお、CEO/代表取締役にはトリトンEVテクノロジー執行役員の中島徳至氏が就任する。

今回、東南アジア向けに設計・開発を行なった商用三輪電気自動車は、環境にやさしく低走行コストを実現した車両。モーター、インバーター、リチウムイオンバッテリーなど日本を代表する高い技術力を結集して、長年の保有技術であるVCU(ビークル・コントロール・ユニット)をベースに車両全体の監視を自動制御。回生ブレーキシステム、急速充電、フェールセーフ(安全予知機能)への連動などの基本性能や、今後のIT化を想定した拡張性を備えた仕様となっている。

BEET Philippineは、世界有数の商用EV市場国と期待されるフィリピンにおいて電動三輪自動車10万台受注獲得を足掛かりに、フィリピン全土で現在走行しているトライシクル350万台の電動化受注獲得を目指す。

《纐纈敏也@DAYS》

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