マレーシアのナジブ・ラザク首相が、3日にも下院議会を解散する見通しが高まっている。3日には定例閣議が開催されるが、その場で閣僚に解散の意向が伝えられる見込み。
議会が解散されれば規定に基づいて60日以内に総選挙が実施されることになる。
首相府は閣僚にラウンジスーツに赤いタイ姿で閣議に出席するよう文書で要請しており、最後の閣議の前に記念撮影を行なうとみられている。「ニュー・ストレーツ・タイムズ」によると、数人の閣僚は首相府から文書を受け取ったことを認めており、これが最後の閣議になるとの認識でいるという。
この情報を補強するように「星洲日報」は、首相府のスポークスマンがナジブ首相が3日にメッカへの小巡礼に向かうとの臆測が事実に反すると指摘し、首相が通常通りに閣議に出席すると述べたと報じた。閣議の前にナジブ首相が王宮を訪れて国王より議会解散の承認を受けるとみられる。なお総選挙の日程は、選挙委員会(EC)が決定することになっている。
下院議会解散時期を巡っては様々な臆測が飛び交っており、ニュースサイト「フリー・マレーシア・トゥデー」(FMT)がエープリルフールのジョーク記事として「ナジブ首相が下院を解散」と報じ、マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)が悪質な冗談だとして調査を開始する騒ぎも起きている。