英国の高級車メーカー、ジャガーカーズが3月27日、ニューヨークモーターショー13でワールドプレミアしたジャガー『XKR‐S GT』。同車の公式映像がネット上で公開されている。
XKR‐S GTは、ジャガーのフラッグシップクーペ&コンバーチブルの『XK』シリーズの最高峰、『XKR‐S』をベースに、さらなる高性能化を追求したモデル。ジャガー社内のETO(エンジニアド・トゥ・オーダー)と呼ばれる特別モデル開発チームが手がけた、サーキット走行を視野に入れた高性能車だ。
XKR‐Sに対して、エアロダイナミクス性能を向上。フロントのカーボンファイバー製リップスポイラーをはじめ、大型リアウィング、ディフューザー、カナード、ホイールアーチスパッツなどを追加。ジャガーカーズは、「XKR‐S GTは高速走行時に、最大で145kgのダウンフォースを生む」と説明する。
足回りは、サスペンションを新開発。これは、新型スポーツカーの『Fタイプ』のノウハウを反映させたもので、新しいステアリングシステムの採用やステアリングレシオのクイック化、フロントトレッドの拡大、キャンバー角やブッシュの変更などが図られた。
ダンパーは、車高や減衰力の調整が可能。ブレーキは、ジャガーの量産車初のカーボンセラミックとした。アルミホイールは20インチの専用デザイン。フロント255/35、リア305/30サイズのピレリ製コルサタイヤを履く。
搭載エンジンは、XKR‐S 譲りの5.0リットルV型8気筒スーパーチャージャー。最大出力は550ps、最大トルクは69.3kgmを引き出す。トランスミッションは6速AT。XKR‐S GTは0‐96km/h加速3.9秒、最高速300km/h(リミッター作動)という優れたパフォーマンスを達成する。
XKR‐S GTの生産台数は、世界限定30台のみ。まさにジャガースポーツの頂点といえる同車の、テストコースでのパフォーマンスを誇示した映像は、動画共有サイト経由で見ることができる。