日産シルフィ、米国向けドライビングプレジャーと中国向け高級感を両立

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日産・シルフィ
日産・シルフィ 全 6 枚 拡大写真

日産『シルフィ』は、アメリカや日本などの成熟市場と、中国やタイといった新興市場など、世界約120ヶ国で販売を計画されるグローバルセダンである。

そのうち、アメリカと中国が2大市場となる。つまり、成熟市場と新興市場の両方で受け入れられるクルマの開発が求められた。日産自動車商品企画本部日本商品企画室リージョナルプロダクトマネージャーの今本裕一さんは、同車試乗会において、その地域ごとで(先代モデルから)どう変えていくかではなく、グローバルでどう変えていくかを考えたと話す。「シルフィとセントラを同一モデルとして開発することによって、より良いクルマを(コストを分散させずに)新規に開発することにしたのです」と話した。

もうひとつは、アメリカと中国でそれほど大きくニーズが違うのかということも議論された。これまでは、その地域のユーザーマインドと、競合車に対しての立ち位置を考えて作られていた。いわば地域ごとの最適化であった。そこでシルフィは、「2つの地域、両方のエッセンスを踏まえ、日産デザインと、専用で開発したエンジンを新規で搭載することで、良いモノを作ることが出来れば、競争力があるのではないか」となったのだ。

アメリカ市場でのシルフィのポジショニングは、「スポーツカー並みの『シビック』。バランスの『カローラ』。そして日産はハイウェイでの安定性と、ハンドリングがしなやか。それはこれまでと同様崩れません」とした。

そして、中国は「ラグジュアリー志向、面子主義ですので、その両方を合わせました」。今本さんは、これらの結果、「日本においても、アメリカのドライビングプレジャーと、(中国の志向により採用された)木目やメッキなどにより、非常に高い価値を感じてもらえるでしょう」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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