【トヨタ プリウスG's 試乗】18インチタイヤ&専用ローダウンサスを奢るG's、乗り心地は意外なほど良い!…青山尚暉

試乗記 国産車
【トヨタ プリウスG's 試乗】18インチタイヤ&専用ローダウンサスを奢るG's、乗り心地は意外なほど良い!…青山尚暉
【トヨタ プリウスG's 試乗】18インチタイヤ&専用ローダウンサスを奢るG's、乗り心地は意外なほど良い!…青山尚暉 全 6 枚 拡大写真

『プリウス』にもスポーツコンバージョンシリーズのG SPORTS(通称G's=ジーズ)が用意されている。

このG's、ただ内外装をドレスアップしたバージョン(フロントマスクにトヨタマークすらない!)だと思ったら大間違いだ。何しろGAZOO Racingのテストドライバーがトータルチューニングを担当。専用の18インチタイヤを始め、15mmローダウンのスポーツサスペンション、アンダーボディー剛性や操縦安定性に効くメンバーブレース&スポット増しの追加など、市販車としてはあまり例のない徹底して手間をかけたスポーツチューニングが施されているのだ。

で、もっとも気になるのが乗り心地と燃費。それを検証すべく、 あらためて借り出してノーマルプリウスと比較してみた。

誤解を恐れずに言えば、もっとも乗り心地のいいプリウスである 。乗り心地そのものはさすがにスポーティーでズシリと硬い。しかし 、ノーマルプリウスの弱点とも言える、段差越えなどでの音、振動、ショックはむしろ軽減されている。

ノーマルプリウスがドッシャーンという音、振動、ショックが後をひく場面でも、G'sはほぼ一発でビシリ収束する。専用スポーツシートのダンピングの良さもあって、硬いけれど不快じゃない …プリウスとしてはもっとも上質な乗り味を実現しているというわけだ。それは速度が高まれば高まるほど実感しやすい。

G'sプリウスに乗って、ノーマルプリウスより速く感じる人もいるはずだ。が、パワー的にはノーマルプリウスと同一。車両のキビキビしたスポーティーな動きと、車重が1390kgとノーマルプリウスのSツーリングよりわずか10kgしか重くなっていないことがそう感じさせる要因のひとつ。

さて、燃費はどうか。ノーマルプリウスのエコスペシャルな15インチタイヤ装着車が約20km/リットルで走れるmyテストルートを走行した結果、18インチのスポーツタイヤを履いていながら 約7.5%しか落ちない18.5km/リットルを記録。ノーマルプリウスだって17インチタイヤを履くツーリングになるとそれよりちょっといいぐらいだから、特別にスポーティーなG'sだからといって燃費が極端に悪くなることはないと考えていいだろう。

街にプリウスがあふれている今、「これからプリウス!!」というなら G'sは一考に値する選択といえる。価格は283万円。ベース車となるノーマルプリウスSツーリングの32万円高だ。スタイリッシュさ、装備、走りの質の差からすれば、けっして割高ではない。

G'sプリウスはなかなかカッコいいと思えるけれど、のっぺらな顔はちょっといただけない。トヨタマークがあるべき場所にG's のエンブレムがあったりするといいと思いますね。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
ペットフレンドリー度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。現在、ドッグライフプロデューサーとしての活動も広げている。

《青山尚暉》

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