【新聞ウォッチ】アベノミクスの限界?「1ドル=100円の壁」と「大卒求人横ばい」

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年4月24日付

●トルコに原発輸出、来月、首脳会談で合意、三菱重・仏連合(読売・1面)

●世田谷ナンバー区民の8割支持、区が調査(読売・33面)

●軽自動車リコール、三菱自、不具合究明を放置、2年以上、事実と異なる報告も(読売・38面)

●三菱のPHV3839台リコール(読売・38面)

●円安1ドル100円の壁、「オプション取引」が影響、損する投資家が抵抗か(朝日・9面)

●いすゞ、合弁工場を売却(朝日・9面)

●さらばSANYO、ヒット商品の名前は残す(朝日・11面)

●日本勢が反転狙う、上海モーターショー、中国市場奪還へ現地生産を強化(毎日・4面)

●大卒就職厳しさ続く、求人数減来春、倍率は1,28倍、民間調べ(東京・3面)

●進む円安、燃料高騰、警戒強める産業界、トラック協会6.6%が縮小、廃業検討(東京・7面)

●中国シェア挽回へ出店、日本車、1割増の3300店に、今年(日経・1面)

●富士重工・日野自,営業益最高に、円高修正企業に追い風(日経・2面)

●東南アジアの自動車市場、日本勢の「牙城」守れるか(日経・7面)

●日産EV工場,蓄電池から一貫生産、米で「リーフ」巻き返し、価格下げ、充電拠点を整備(日経・12面)

ひとくちコメント

アベノミクスを背景に、急速に進行した円安が、「1ドル=100円の壁」にぶち当たったまま、足踏状態を続けている。100円突破は時間の問題と、専門家たちの見解を取り上げていたメディアも“円安修正”の記事が目に付くようになった。

きょうの朝日は「円安1ドル100円の壁」というタイトルで、2009年4月以来4年ぶりの1ドル=100円に近づくたびに、「壁」があるかのように跳ね返されている。背後には、複雑な金融取引を駆使する投資家の動きがある、と報じている。

産経も同様に「円安阻む『100円の壁』 」として、雇用改善が鈍り、消費動向が弱いなど米国の景気回復に不透明感が出ていることも、円安進行の頭を押さえている、と伝えている。

日経は「中国リスク」という見方があると指摘。中国の需要の弱さを示す指標が出て、円が買い戻される展開が目立つとして、「今年は中国経済の動向がカギを握りそうだ」とみている。

円安の“副作用”も取り上げられるようになってきた。全漁連が燃油価格の高騰を受け,イカ釣り漁業者が一斉に休漁すると発表。東京によると、トラック業者からは「経営努力にも限界があり、将来の事業継続には不安がある」とのアンケート調査の結果も出たほどだという。

アベノミクスでさらに心配なこともある。リクルートワークス研究所の調査によると、2014年3月卒業予定者の大卒求人倍率は1.28倍と、前の年(1.27倍)からほぼ横ばいだったからだ。中でも、従業員300人未満の企業が3.26倍となる一方で、5000人以上の企業は、0.54倍にとどまっているという。

「1ドル100円の壁」(朝日)と「大卒就職厳しさ続く」(東京)という見出しが消える日はいつになるのか?

《福田俊之》

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