トヨタ自動車の小平信因副社長は5月8日に東京本社で開いた決算発表会見で、今期の国内外の車両工場新設については「すでに計画されているもの以外は新たに考えていない」と述べた。
トヨタは2013年度から3年間は、原則、国内外で車両組立工場の新設を見送る計画であり、その方針を改めて示した。トヨタの今期の連結設備投資は前期比7%増の9100億円の計画。ただし「円安により日本円では増えるが、外貨ベースでは横ばい」(小平副社長)としている。
一方で、研究開発費は10%増の8900億円を計画している。新たな開発手法である「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」の導入も推進しているためで、小平副社長は開発費については「中長期での競争力強化をにらみ、戦略的に資金投入する」と表明した。