約700mひきずりで死亡、殺意を認めて被告側の控訴棄却

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2011年11月、長野県長野市内で軽乗用車酒気帯び運転中に女性2人をひき逃げし、うち1人を約700mひきずって死亡させたとして、殺人や自動車運転過失傷害などの罪に問われた当時19歳の元少年に対する控訴審判決公判が5月13日、東京高裁で開かれた。裁判所は元少年側の控訴を棄却。一審の懲役17年判決を支持している。

問題の事故は2011年11月5日の午前0時40分ごろ発生している。長野市三輪5丁目付近の市道で、道路左側の路肩を歩いていた17歳の女性2人に対し、後ろから進行してきた軽乗用車が衝突。うち1人は車両底部に挟み込まれる状態となり、約700mに渡ってひきずられ、これが原因で死亡した。

警察は後に現場へ戻ってきた同市内に在住する19歳の少年(当時、現在は21歳)を自動車運転過失致死傷と道路交通法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)容疑で逮捕したが、後の調べで、死亡した女性はクルマが衝突した時点では軽傷だったものと判断された。少年は「気がつかなかった」と主張したものの、実験では「相当の違和感があり、気づかなかったとは思えない」とされ、起訴時には殺人罪も適用された。

一審の長野地裁は「少年には未必の殺意が生じていた」として懲役17年の実刑を命じたが、被告弁護側は「少年に被害者をひきずっている認識は無く、殺意は無かった」と主張し、控訴していた。

13日に開かれた控訴審判決公判で、東京高裁の三好幹夫裁判長は「元少年は被害者をひきずっていることを認識してクルマを一時停止させたが、その後再発進した」と指摘。殺意が認められると判断し、少年側の控訴を棄却。一審の懲役17年判決を支持した。

《石田真一》

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