5月24日までパシフィコ横浜で開催されている「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2013」に三菱ケミカルホールディングスが出品したCFRPコンセプトカーがじつに魅力的だ。
momaと名付けられたこのコンセプトカーは、シャシーの主要部分がアルミハニカムサンドイッチ構造のカーボンモノコック、ボディがフルカーボンコンポジット、内装パーツの80%にカーボンコンポジットを採用したコンセプトカー。
カーボンで作れるものはステアリングからホイール、ダンパーなどありとあらゆる部分をカーボン化して車両重量を減らそうという考え方で、全長×全幅×全高が4450×1890×1230mmのボディで1030kgの乾燥重量を実現している。
クルマを軽くすることは燃費だけでなく、加速や減速、コーナリングスピードなどあらゆる運動性能にも影響を及ぼす。現在もカーボンパーツの採用は拡大傾向にあるが、高価なパーツとなるため特殊な用途でしか使われない。しかし、今後量産化による価格の低下などが起きれば、より発展していく分野であることは確か。また、このmomaについては単なる技術コンセプトの枠を超えた、スポーツカーのデザインとしての魅力も見逃すことができない。