「交通取締り全体の見直しをする」...古屋国家公安委員長

自動車 社会 社会
納得できる取締りに変えていこうとする古屋圭司国家公安委員長(7日・内閣府)
納得できる取締りに変えていこうとする古屋圭司国家公安委員長(7日・内閣府) 全 1 枚 拡大写真

古屋圭司国家公安委員長は6月7日の閣議後会見で、警察の交通取締り全体に対する見直しについて言及した。

「これから取り締まりのあり方を抜本的に見直していく中で、真に事故抑止に資すると取り締まり、取り締まられた側が納得できる取締り、そういうために場所、時間帯、取締りの方法を見直していく」

古屋氏の発言は、国家公安委員会の会議がもとになっている。2月14日の定例会議でのことだった。労働界から選ばれた高木剛委員が、こう発言した。

「実際に走行してみると、最重点で行う必要がない場所や高速道路の出口付近など事故に結びつく例がほとんどないような場所で速度違反の取締りを行っているのを見かける」

その後を経済界から選ばれた前田晃伸委員が、こう受け返した。

「けして摘発しないでほしいと言っているわけではないが、摘発が目的化していて不満の声が多く、速度という面については危機的な状況ではなくなったと思う。実態をよくみて、きちんと取締りの重点を変えるようなことを、もう少し考えなければならないのではないか」

委員長を除いて委員は5人しかいないが、さらに発言は続いた。最後は学識経験者から選ばれた長谷川眞理子委員だ。

「統計を見ても、法令違反別の死亡事故の実態は大きく変わっており、多くは漫然運転やわき見運転などによるもので状況がかなり変化してきている。そのあたりの対策は最高速度の取締りなどではないところで、もっとやらなければならなくなってきたのではないかと思う」

古屋氏は委員長としてその場で実態調査を命じて、この問題については、こうまとめている。

「交通違反取締り、最高速度の取締りのあり方を根本的に変えていく機会としたい」

警察庁交通局は、このときから取締りの実態調査に着手。現在も海外視察にも出かけているという。今後、注目すべきは警察庁から委員会に提出される報告書の内容である。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  3. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る